LINE

飲食店のLINE連絡を整える|予約確認・臨時休業・貸切の問い合わせの切り分け

※この記事は広告(アフィリエイトリンク)を含みます。

飲食店のLINE公式アカウントに届く連絡は、一見ばらばらです。「今日は空いていますか」「明日の予約、19時で合っていますか」「来週の月曜は営業しますか」「20人で貸切にできますか」。どれも同じトーク画面に、同じ見た目で並びます。忙しい時間帯は誰も画面を見られず、手が空いたころには数件がたまっている。そんな状態になりやすいのは、返信する人の努力が足りないからではなく、性質の違う連絡を一つの受信箱で受けているからです。

この記事では、飲食店に多い三つの連絡、つまり予約の確認、臨時休業の知らせ、貸切の問い合わせを、「誰が・どの仕組みで・どこまで返すか」という観点で切り分ける考え方をまとめます。無断キャンセルの対策や、来店前の案内の送り忘れ防止は別の記事で扱っているため、ここでは触れません。扱うのは、届いた連絡の仕分けと、休業の周知手順、貸切の条件を先にそろえる方法です。エルメの機能は、2026年10月9日時点で公式サイト(lme.jp)のマニュアルや料金ページに書かれている範囲だけを使い、書かれていない部分は「公式で確認できませんでした」と明記します。

この記事の流れ1飲食店のLINEは「答えの性質」で三つに分けると回りやすい2予約確認の連絡は「受付の定型返信」と「台帳確認」を分ける3臨時休業は「周知」「返信の差し替え」「戻し」の三段で手順化…4貸切の問い合わせは、フォームで条件を先に聞いて、返信は人が…5活用例6費用と上限、公式で確認できなかった点
この記事の流れ

飲食店のLINEは「答えの性質」で三つに分けると回りやすい

最初にやることは、ツールの設定ではなく仕分けのルールづくりです。飲食店に届く連絡を、答えの性質で分けてみます。

連絡の種類例答えの性質向く仕組み最終的に返す人
定型の質問営業時間、場所、駐車場、席の種類いつ聞かれても同じ自動応答(キーワード)やリッチメニュー原則不要(月1回の見直しのみ)
予約の確認・変更時間と人数の確認、変更の相談その日の台帳次第で変わる定型の受付返信+人が台帳で確認予約担当(店長など)
臨時休業設備故障、仕入れ都合、天候、体調不良期間限定で全員に関係する一斉配信+一時的な自動応答の差し替え休業を判断した人
貸切人数、日時、予算、用途条件しだいで可否が変わるフォームで条件を集め、人が返信オーナーや店長
体調・食物アレルギーに関わる質問材料の確認、特別対応人の確認が必須自動返信にせず、必ず人が対応調理責任者を含む担当

この表の右側ほど、機械に任せられない連絡になります。ポイントは、「自動で返してよい連絡」を先に狭く決めることです。迷う連絡を自動応答に入れてしまうと、間違った案内が自動で送られ続けます。逆に、営業時間や所在地のように答えが動かないものまで毎回手で打っていると、それだけで時間が削られます。LINE for Businessの公式解説でも、営業時間、住所、予約キャンセルといったよくある問い合わせへ、キーワードに応じた返信を事前に設定する使い方が紹介されています。定型の質問への返信の整え方は、同じ質問への返信を毎回手打ちしている問題の解き方|FAQの整え方と、LINE公式アカウント+エルメの自動応答・テンプレート・リッチメニューが向く条件で詳しく扱っています。

仕分けの前に、店内で決めておく三つのこと

  • 予約の「正」はどこか:電話、予約サイト、紙の台帳など、席を押さえた記録がある場所を一つ決め、LINEは「受付と連絡の窓口」と位置づける。LINEの返信だけで席が確定する運用は、台帳との二重管理になりやすい。
  • 誰が一次対応するか:営業中は手が離せない前提で、「営業前」「中休み」「閉店後」のどこで確認するかを決める。
  • 返信しない連絡を決める:アレルギーや体調に関わる質問は自動返信にしない、など、人が対応する連絡を明文化する。

予約確認の連絡は「受付の定型返信」と「台帳確認」を分ける

予約まわりの連絡は、さらに三つに分かれます。①予約が入っているかの確認、②人数や時間の変更、③空席の問い合わせです。この三つに共通するのは、答えがその日の台帳に依存することです。したがって自動応答で「空いています」と返すことはできません。自動でできるのは、受け取ったことの返信と、次に何が起きるかの案内までです。

キーワードで「受付済み」と「要確認」を付ける

エルメの自動応答は、キーワードの一致方法として完全一致と部分一致を選べ、複数のキーワードを「すべて含む」か「どれか一つを含む」かで指定できると公式マニュアルに書かれています。たとえば「変更」「キャンセル」「人数」といった語を部分一致で登録し、「ご連絡ありがとうございます。内容を確認して、営業時間内にお返事します」と返す設計が考えられます。あわせて、自動応答のアクションとして対応ステータスを付けることができる(公式マニュアルに手順あり)ため、「要確認」のステータスを自動で付けておけば、後から一覧で見たときに返信漏れを探しやすくなります。

注意点が二つあります。完全一致は表記がずれると反応しないこと、そして部分一致は想定外の文面にも反応することです。「キャンセル料はいくらですか」という質問にも「キャンセル」で反応してしまうため、返信文は「変更・キャンセルのご連絡は、日時とお名前を送ってください」のように、どの質問が来ても大きく外れない文面にしておくのが安全です。複数の自動応答が同時に条件を満たしたときの優先順位は、公式マニュアルで確認できませんでした。重なりそうなキーワードは、事前に実機でテストしてください。

LINE標準の応答メッセージとの二重返信に注意

LINE公式アカウントには、もともと応答メッセージの機能があります。エルメの自動応答と標準の応答を両方有効にしたときの動き方は、確認できた公式ページには記載がありませんでした。二重に返信が飛ぶ可能性もあるため、どちらで運用するかを決め、片方は切っておくのが無難です。営業時間外の自動返信そのものは、LINE公式アカウントで営業時間外に自動返信する方法|標準の応答設定でできることと、日をまたぐ時間帯の注意に手順をまとめています。

エルメの予約機能は、使えるかどうかを先に確認する

公式マニュアルの目次には、イベント予約、レッスン予約、サロン予約、リマインドという予約管理のカテゴリがあり、フォームの項目にも「簡易的な予約ページ」を作る方法が載っています。ただし、飲食店のテーブル管理(席数、時間枠ごとの空き、コース別の枠)に当てはまる形で使えるかは、確認できた公式ページからは判断できませんでした。席の管理が必要な店は、既存の予約手段を正としたまま、LINEは確認と連絡に絞るほうが安全です。試す場合は、無料プランで小さく動作確認をしてから決めてください。

スマホの通知が鳴りすぎる問題

ピーク中に通知が鳴り続けると、かえって見なくなります。エルメの通知設定では、通知先としてスマホアプリ、ChatWork、PCデスクトップの三つから選べ、通知のタイミングはリアルタイムのほか15分から24時間の間で選べると公式に書かれています。営業中はまとめ通知にして、中休みと閉店後に確認する、といった割り切りも選択肢です。なお、スタッフ別の通知はスタッフ管理(有料プラン限定と記載)が前提で、2026年8月6日以降はスタッフごとに通知設定が独立する仕様になったと説明されています。

臨時休業は「周知」「返信の差し替え」「戻し」の三段で手順化する

臨時休業の連絡で困るのは、文面を考える時間がない朝や、複数の窓口(店頭の貼り紙、SNS、予約サイト、LINE)の更新が漏れることです。LINEについては、次の三段をセットで手順書にしておくと迷いません。

一段目:周知の配信

  1. 休業の判断者が、日付・休業の範囲(終日か一部か)・再開の見込みを一行で決める。
  2. 文面は、冒頭に日付、続けて「ご予約済みのお客様には個別にご連絡します」、最後に再開の見込み、の順にする。理由は短くてよい。
  3. 配信対象を決める。全員に送るか、予約のあるお客様にだけ絞るか。タグで絞り込む場合は、予約者を示すタグを日頃から付けておく必要がある。
  4. 配信の予約(予定配信)が使えるなら、休業前日の夕方などに時刻を指定して送る。
  5. 予約済みのお客様への個別連絡は、一斉配信とは別に、1:1チャットか電話で行う。

一斉配信は、全員に届くぶん、通数も消費します。無料プランの月間配信数は1,000通までと公式に記載されているため、友だち数が多い店では、休業の知らせを「全員」に送るべきか、「直近に予約のある人」に絞るかを、通数の面からも考えてください。LINE公式アカウント自体の配信数は、エルメとは別にLINE側の料金プランの上限があるとエルメ公式にも注記があります。

二段目:自動応答の一時差し替え

休業の知らせを配信しても、その後に「明日は営業していますか」と聞いてくる人はいます。そこで、休業期間中だけ自動応答の返信文を差し替えます。「営業時間」「やっていますか」「営業」などのキーワードに対し、通常の営業時間ではなく休業の案内を返す設定です。公式マニュアルでは、自動応答の反応設定で「常に反応する」か「曜日・時間を設定する」かを選べるとされていますが、特定の日付だけ有効にする指定ができるかは、確認できた公式ページには書かれていませんでした。そのため、休業が明けたら人の手で元に戻す前提で、手順書に「戻す」を必ず入れます。

三段目:戻し忘れを防ぐチェック

タイミングやること確認する人
休業が決まった時配信文を作成し、配信対象と時刻を決める休業の判断者
配信直前日付、曜日、再開見込みの誤りがないか声に出して確認するもう一人(なければ時間を置いて再読)
配信後自動応答の返信文を休業用に差し替える休業の判断者
休業の最終日の夜自動応答を通常の文面に戻す、または無効にする閉店作業の担当者
再開日の朝営業時間の問い合わせに通常の返信が返るか、自分のスマホから試す開店担当者

「戻し忘れ」は、見落とされがちな失敗です。再開したのに自動応答が休業案内のままだと、来店を見送られてしまいます。再開日の朝のテスト送信を、開店前チェックの一項目に入れておくと確実です。

貸切の問い合わせは、フォームで条件を先に聞いて、返信は人が行う

貸切は、受けるかどうか自体がその日の状況に左右される、判断の要る連絡です。ここを自動化しようとすると無理が出ます。一方で、毎回「何名ですか」「何時からですか」「ご予算は」と一問ずつ往復するのは、双方にとって負担です。そこで、条件の聞き取りだけをフォームに任せ、可否の返信は人が行うという分担にします。

エルメのフォームには、短文・長文、日付・時刻、単一選択、複数選択などの質問形式があり、短文回答には整数や日付といった入力制限をかけられると公式マニュアルに書かれています。また、回答後にタグを付けたり、メッセージを返したりするアクションも設定できます。貸切フォームの項目例は次のとおりです。

項目形式の例聞く理由
希望日日付台帳と照らして空きを確認するため
開始・終了の希望時刻日付・時刻、または短文回答前後の予約との兼ね合いを見るため
人数短文回答(整数の入力制限)席の組み方が変わるため
用途単一選択(会食、歓送迎会、お祝い、その他)準備する内容が変わるため
ご予算の目安単一選択コースの提案ができるかを判断するため
食事の制限の有無複数選択+長文食物アレルギー等は必ず人が個別に確認するため
連絡のつきやすい時間帯単一選択返信の往復を減らすため

回答が来たら、完了時のアクションで「貸切相談」のタグを付け、回答コピーを本人に返しておきます。担当者側では、タグで一覧にして、返信済みかどうかを対応ステータスで管理します。返信文では「ご希望に添えるか確認してお返事します。回答の目安は営業日のうち◯日以内です」と、目安を伝えるだけで、不安による追加の問い合わせが減ります。返信の目安日数は、店ごとに実現できる範囲で決めてください。

フォームの注意点

  • 無料プランはフォーム作成が3つまでと公式に記載されている。貸切のほかに予約やアンケートで使うなら、最初に使い道を絞る。
  • フォームの「シングルタイプ」と「分岐タイプ」は、作成後に変更できないと公式に書かれている。最初は分岐なしのシンプルな形で作る。
  • 食物アレルギーに関する記入欄は、回答を受けたあと必ず調理担当が確認するルールにする。フォームの回答だけで対応可否を決めない。

活用例(架空の設計例)

ここで紹介するのは、実在の店舗ではなく、仕組みの組み立て方を示すための架空の設計例です。成果や数字を示すものではありません。

想定するのは、スタッフ四人の小さな居酒屋です。予約は電話と予約サイトで受けており、LINEは営業時間などの質問と、たまに来る貸切の相談の窓口として使い始めたところです。設計は次のとおり。

  • 自動応答は「営業時間」「場所」「駐車場」「メニュー」の定型四本に絞る。予約の空きは自動では答えない。
  • 「予約」「変更」「キャンセル」を含むメッセージには、受付の定型返信を行い、同時に「要確認」のステータスを付ける。
  • リッチメニューは二つ以内(無料プランの上限が2つ)にする。「貸切のご相談」ボタンはフォームに、「営業時間・アクセス」ボタンは定型の案内に。
  • 臨時休業の手順書を一枚つくり、「周知」「自動応答の差し替え」「戻し」の三段と、担当者名を書いておく。
  • 毎週月曜の仕込み前に、要確認ステータスの残りがないか五分で見る。

こうしておくと、営業中に見るのは「要確認」だけ、定型の質問は仕組みが答え、休業時の動きは手順書が決める、という分担になります。最初から全部を作る必要はなく、定型の質問への自動応答だけを数日動かして、実際に来る文面を見てから足していくのが現実的です。

費用と上限、公式で確認できなかった点(2026年10月9日時点)

項目フリースタンダードプロ
月額(税込)0円10,780円33,000円
月間配信数1,000通制限なし制限なし
フォーム作成3つまで制限なし(公式の料金ページでは別段の記載を確認できませんでした)
リッチメニュー2つまで制限なし(同上)
チャット履歴の閲覧・検索180日間利用可・制限なし(同上)
条件分岐・スタッフ管理利用不可利用可(スタッフは管理者+10人まで)スタッフ管理は制限なし

上の内容は、エルメ公式サイトの料金情報を2026年10月9日に確認したものです。料金や上限は変わることがあるため、契約前に必ず公式で再確認してください。また、有料プランから無料プランへのダウングレードはできず、解約後に再度つなぎ直す形になる点、日割りでの返金がない点、自動更新である点は、始める前に押さえておきたい注意点です。

この記事の内容のうち、公式で確認できなかった点は次のとおりです。①複数の自動応答が同時に該当したときの優先順位、②自動応答を特定の日付だけ有効にできるか、③LINE標準の応答メッセージとエルメの自動応答を併用したときの挙動、④リマインド配信や通知設定の対象プランの詳細、⑤飲食店の席管理に使える予約機能かどうか。実際の画面で確認するか、公式サポートに問い合わせてください。

私の見立て ― 3つのポイント1最初の一歩は「定型の自動応答」を三、四本だけ2休業の連絡は文面より「戻し」の手順が大事3貸切のフォームは「断るため」ではなく「往復を減らすため」に作る
私の見立ての要点

私の見立てとまとめ

私の見立てを三点だけ書きます。これは公式情報ではなく、ここまでの整理から出した私個人の考えです。

  1. 最初の一歩は「定型の自動応答」を三、四本だけ。予約や貸切まで一度に仕組み化すると、運用が追いつかずに放置されやすい。
  2. 休業の連絡は文面より「戻し」の手順が大事。配信は一度で終わるが、自動応答の戻し忘れは見えない形で残り続けるため、再開日の朝のテスト送信を習慣にしたい。
  3. 貸切のフォームは「断るため」ではなく「往復を減らすため」に作る。可否の判断は人が行い、フォームは条件をそろえる役に徹させたほうが、お客様にも伝わりやすい。

まとめると、飲食店のLINE連絡は、答えが固定のもの、台帳確認が要るもの、全員に知らせるもの、条件を聞いて判断するもの、の四つに分けるだけで、誰が何を見るかが決まります。仕組みで減らせるのは「同じことを何度も打つ手間」と「見落とし」であり、判断そのものは人に残ります。まずは無料プランの範囲で、定型の自動応答と貸切フォームを小さく試し、実際に来る連絡を見てから広げてください。

構築代行のご案内(30万円〜・税別)

「自店の連絡の仕分けから相談したい」「自動応答やフォーム、リッチメニューの設計と設定をまとめて任せたい」という場合は、構築代行(30万円〜・税別)も承っています。業務の棚卸しから、運用ルールの文書化までを対象にしています。内容と進め方は構築代行のご案内ページをご覧ください。