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たとえば、開催まであと26日のセミナーの申込一覧を開いたところを想像してください。名前が並んでいるのは、告知の直後に勢いで申し込んだ人たちです。申込フォームの自動返信が届いたのを最後に、その人たちとの接点は3週間以上ありません。開催が近づくにつれて、「申し込んだことは覚えているが、何の話だったか、どの端末で入るのか、もう思い出せない」という状態の人が増えていきます。申込時の熱量を、そのまま開催日まで持ち越すことはできません。
この記事では、「申込から参加まで、熱量が下がる」という悩みを、メッセージの文面ではなく申込日から開催日までの日数で切り分けて設計する方法を整理します。使う機能は、エルメのフォーム、ステップ配信、リマインド配信、タグです。参加率を保証する話ではなく、「申込者を放置する期間を、理由を持って短くする」ための手順です。文面そのものの例は、別記事の説明会・セミナー申込後の案内の文例7つ|スクール・講座向けの言い回しと使いどころにまとめています。
「参加率が下がる」を3つの原因に切り分ける
熱量が下がると一言で言っても、原因によって打つ手が違います。まず、欠席・連絡なしになった人がどのタイプかを、申込時の情報から推測して分類します。
| 原因のタイプ | 現場で起きていること | 見分け方 | 次の一手 |
|---|---|---|---|
| ①申込理由が薄れた | 申込時の課題意識が、日が経つと「また今度」に変わる | 申込から開催までが2週間以上開いた人に欠席が偏る | 申込直後に「何を持ち帰りたいか」を選んでもらい、開催前に一度それを思い出させる |
| ②当日のイメージが湧かない | 入室方法、所要時間、持ち物、服装、録画の有無が分からず、不安のまま日が過ぎる | 問い合わせが「どこから入る?」「何分?」に集中する | 案内を1通にまとめて申込直後に送り、前日に「当日の流れ」だけ再掲する |
| ③日程が埋もれた | カレンダーに入れず、他の予定に押し出される | 直前のキャンセル連絡や、開始後の「今から入れますか」が多い | 開催前日の夜と、開始直前の2回だけ、日時が一目で分かるメッセージを送る |
| ④連絡が多すぎて通知を止めた | 週に何度も案内が届き、ブロックや通知オフにつながる | 申込後にブロックされた人が、他の時期より多い | 通数の上限を先に決め、中間の連絡は1〜2通に絞る |
①と②は「情報の不足」、③は「思い出すきっかけの不足」、④は「送りすぎ」です。④は①〜③を直そうとして起きる副作用なので、通数を決めてから設計するのが先です。頻度と宛先の分け方は前日リマインドを送るとブロックが増えそうで怖い|リマインド配信の頻度・宛先・時刻を分けて「通知が多すぎ」を避ける設計も参考になります。
LINEで解ける部分と、解けない部分
| 悩みの要素 | LINE(エルメ)で解ける | 解けない・別の手当てが要る |
|---|---|---|
| 申込直後の放置 | フォーム回答後に受付メッセージを自動で送り、タグを付ける | 申込そのものがLINE外(メール、電話、紙)の人には届かない |
| 日が経つと忘れる | 開催日を基準に、1週間前・前日夜・直前に送る | 「内容が魅力的でない」場合の動機づけは、配信では補えない |
| 当日の不安 | 入室方法や持ち物を、案内メッセージで事前に渡す | 機材トラブルの個別対応は、1:1チャットやその場の運営が必要 |
| 申込時期のばらつき | リマインドは終了日基準で調整されるため、申込時期が違っても同じ開催日に向けて届く | 申込後に日程が変わる場合の個別調整は、運営の判断が要る |
| 欠席の予測 | タグで「確認済み」「質問あり」などを分け、反応が薄い人に絞って声をかける | なぜ欠席したいのか本音の聞き取りは、返信の有無でしか分からない |
申込日から開催日までの残り日数で「型」を分ける
よくある失敗は、全員に同じ日程でステップ配信を設定することです。申込が開催の3日前に入った人に「申込から5日後」のメッセージが届くと、開催後に届いてしまいます。そこで、まず次の表で、起点が申込か開催かを分けます。
| 申込から開催までの残り日数 | 送る回数の目安 | 起点にする基準 | 使う機能 |
|---|---|---|---|
| 1〜2日 | 申込直後+開催直前の2通 | 直後は申込、直前は開催 | フォーム回答後メッセージ/リマインド(終了時刻の○時間前) |
| 3〜7日 | 申込直後+前日夜+直前の3通 | 直後は申込、残りは開催 | フォーム回答後メッセージ/リマインド(終了日の1日前の指定時刻、○時間前) |
| 8〜21日 | 申込直後+準備の1通+前日夜+直前の4通 | 申込直後だけ申込、ほかは開催 | 上記にリマインド(終了日の○日前の指定時刻)を追加 |
| 22日以上 | 申込直後+中間の2通+1週間前+前日夜+直前 | 同上。中間は開催を基準にした日数で置く | リマインドを複数段に。通数が増えるぶん、配信数とブロックの確認を厚めに |
公式の説明では、ステップ配信は友だちごとの「開始」からの経過で送る機能で、経過時間で指定できるのは72時間以内、24時間以上先は「日時で指定」(開始日から○日後の指定時刻)を使います。一方、リマインド配信は「終了日」を設定しておくと、友だちごとに開始したタイミングが違っても、同じ終了日時に向けて配信が終わるように調整されます。したがって、「申込から数日」の接点にはステップ配信、「開催から逆算」の接点にはリマインド配信、という分担が基本になります。
手順:申込を起点にする部分(ステップ配信)
- フォームを作成し、回答完了時のアクションで「申込済」などのタグ付与と、ステップ配信の開始を設定する(公式で、回答後にメッセージ送信、タグの付与、ステップ配信の開始が設定できると確認)。
- ステップ配信の1通目は「ステップ開始直後」にして、受付完了、当日の流れ、事前質問へのリンクをまとめる。1通目に複数のメッセージを入れると、同時に届く。
- 2通目を置く場合は、経過時間(72時間以内)か日時を指定する。ただし、申込が遅い人にも開催前に届く日数かどうかを確認する。
- 作っただけでは配信が始まらない。必ずエルメアクションで開始条件を設定する。
手順:開催を起点にする部分(リマインド配信)
- 「予約管理」の「リマインド配信」で新規作成し、管理名を付ける。
- メッセージを「新規追加」で作り、配信タイミングを「終了日の○日前の指定時刻」または「終了時刻の○時間○分前」から選ぶ。後者は最大23時間59分前までなので、1週間前などは前者を使う。
- 開始のきっかけは、イベント予約を使う場合は予約の流れで開始でき、終了日時は開催日時になる。フォームで申込を受ける場合は、フォームの回答後アクションでリマインドの開始とリマインド終了日時(開催日時)を指定する。
- メッセージ2以降は「2通目」ではなく、同じタイミングで一緒に届くメッセージになる。2通目は必ず「新規追加」で別に作る。
つまずきやすい点と、確認のしかた
- 夜に申込した人への「翌日扱い」:公式では、ステップ配信の日時指定は開始時刻によって翌日扱いになる場合があると説明されています。夜の申込を想定して、テストアカウントで確認してください。
- 過ぎてしまったタイミング:申込が開催3日前の人に「終了日の7日前」のメッセージを設定した場合の挙動は、確認した公式ページには書かれていませんでした。本番前に、遅い申込を再現して確認する必要があります。
- テスト配信:公式では、LINE公式アカウントに友だち登録済みでエルメに表示されているテストアカウントが必要で、「設定通りのタイミング」「全件同時」「20〜30秒間隔」の送り方から選べます。
- 複数回開催:日程ごとにフォームやイベント予約を分け、タグで開催回を区別しておくと、別の回のリマインドが混ざりにくくなります。
そのまま使える運用ルール案とチェックリスト
設定の前に、運営側のルールを紙一枚で決めておくと、担当が替わっても崩れません。以下は作例です。
- 申込受付の締切は、開催の2日前の23時までにする(フォームの終了日時で設定)。
- 1人に送る通数は、申込から開催までに最大5通。5通を超える設計は、理由を書いてから採用する。
- 申込直後の1通には、必ず「日時」「入室方法/場所」「所要時間」「録画の有無」を入れる。
- 前日夜は21時までに送る。開始直前の1通は、開始の30分〜1時間前を目安にし、URLと日時だけを書く。
- キャンセル連絡があった人には、キャンセル用のタグを付け、以降のリマインド対象から外す(リマインドの絞り込み条件はタグ等で指定できる)。
- 開催後は24時間以内に、参加者・欠席者を分けて別の内容を送る(欠席者の案内の分け方はタグで参加・欠席を分けて送り先を間違えない運用)。
公開前のチェックリストは次のとおりです。
- テストアカウントで、申込→受付メッセージ→タグ付与まで通して確認した。
- 開催まで7日以上ある場合と1〜2日の場合の両方で、届く順番と時刻を確認した。
- 夜間(21時以降)に申込した場合の届き方を確認した。
- 直前のリマインドに載せたURLが、本番の会場/入室先と一致している。
- 配信数の想定(人数×通数)を計算し、プランの上限に収まる見込みを確認した。
活用例(架空の設計例)
以下は実在の事例ではなく、設計の組み立てを示す架空の例です。成果の数字はありません。
設定:オンライン開催の90分セミナー。開催は第3土曜の10:00。告知は開催の約4週間前から。申込は開催2日前の23時に締め切る。フォームで「いちばん知りたいこと」を3択(準備の進め方/道具の選び方/続け方)で聞き、選択に応じたタグを付ける。
| タイミング | 機能 | 中身 | 外す条件 |
|---|---|---|---|
| 申込直後 | フォーム回答後アクション(メッセージ+タグ+ステップ開始) | 受付完了、当日の流れ、入室方法、録画の有無、事前質問フォーム | — |
| 申込の翌日(ステップ・日時指定) | ステップ配信 | 「選んだテーマ」に合わせた資料1点(短い読み物) | キャンセルのタグが付いた人 |
| 開催7日前の昼 | リマインド(終了日の7日前) | 当日の流れと、質問を受ける締切のご案内 | 同上 |
| 開催前日の20時 | リマインド(終了日の1日前) | 日時、入室先、持ち物。返信不要と明記 | 同上 |
| 開始1時間前 | リマインド(終了時刻の1時間前) | URLと開始時刻のみ | 同上 |
この例では、通数は申込者1人あたり最大5通です。仮に40人が申し込んだとして、エルメ側の配信は延べ200通という概算になります(数え方の公式な定義は確認できていないので、あくまで目安です)。フリープランの月間1,000通の枠では、同じ規模のセミナーを月に5回前後が目安になります。
向かないケース/ほかの手段のほうがよい場面と、確認が必要な点
- 申込者が数名のとき:仕組みを作るより、1:1チャットや電話で直接声をかけたほうが速く、確実です。
- 参加費の入金確認や本人確認が絡むとき:確認と案内は個別対応のほうが誤りが少なく、配信の自動化とは相性がよくありません。
- LINEの友だちになっていない申込者が多いとき:メールや電話が主な連絡手段になるため、LINEだけで設計しないでください。
- 会場変更や中止などの緊急連絡:LINEだけに頼らず、メールや電話の手段を併用してください。
- 通知が多すぎてブロックされやすい相手:回数を減らす判断のほうが、文面の工夫より効きます。
確認が必要な点(2026-10-10時点で、確認した公式ページからは分からなかったこと)
| 項目 | 状況 |
|---|---|
| ステップ配信・リマインド配信を使えるプランの区別 | 確認したマニュアルページには、対象プランの記載がありませんでした。契約前に公式で確認してください。 |
| 申込時点で既に過ぎている配信タイミングの扱い | 記載を確認できませんでした。テスト配信で挙動を確かめてください。 |
| 配信数の数え方(通数の消費) | メッセージ配信のマニュアルに説明がありませんでした。なお、公式トップではフリープランのエルメ月間配信数は1,000通、LINE公式アカウント側の配信数は別途契約が必要との注記があります。 |
私の見立て3点とまとめ
- 熱量は、文面を良くする前に「放置している日数」を減らすと下がりにくくなります。申込直後と、開催の前日・直前の接点を、まず自動化するのが先です。
- 中間の連絡は、多いほど良いわけではありません。1〜2通で十分で、中身は「準備に役立つもの」に限るのがよいと考えます。
- 起点を「申込」と「開催」に分けて機能を選ぶ考え方は、申込時期がばらつくセミナーほど効きます。ただし、遅い申込でのテストを省くと事故が起きます。
申込から参加までの熱量の低下は、原因を①理由が薄れる、②当日のイメージ不足、③日程の埋没、④送りすぎ、に切り分けると、打つ手が見えてきます。申込を起点にした直後の1通はステップ配信とフォームで、開催を起点にした前日・直前はリマインド配信で。遅い申込のテストと、通数の上限の取り決めを忘れずに。
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