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複数スタッフの予約状況を担当ごとに見たい|スタッフ指名とシフトを一つの予約カレンダーにまとめる設計

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土曜の午前十時。美容室のレジ横に置いた紙の予約帳と、スマホのLINEトーク画面と、スタッフそれぞれの手帳を見比べながら、「Aさんは十四時なら入れるけれど、Bさんは十三時半まで埋まっていて、お客様は誰でもいいと言っている」という状況を頭の中で組み立てる。この作業を、受付担当が一日に何度も繰り返している店は少なくありません。

この記事は「複数スタッフの予約状況を、担当ごとに見たい」という悩みを、エルメ(L Message)の「サロン・面談予約」の機能でどこまで整理できるかを、公式マニュアルで確認した範囲で組み立て直したものです。スタッフ別の予約管理、担当者の指名予約、シフトと予約の管理という三つの言い方で検索される悩みを、一つずつ切り分けます。

「担当ごとに見たい」の中身は、実は三つに分かれる

現場で「担当ごとに見たい」と言うとき、見たいものは人によって違います。ここを曖昧にしたまま設定を始めると、あとで「思っていた画面と違う」となりがちです。まずは次の表で、どれを解決したいのかを決めてください。

この記事の流れ1「担当ごとに見たい」の中身は、実は三つに分かれる2設定の流れと、最初の分かれ道3指名なしの予約を、誰に割り当てるか決める4運用ルールとチェックリスト(そのまま使える形)5活用例(架空の設計例)6向かないケースと、確認が必要な点7私の見立て三点と、まとめ
図:この記事の流れ
見たいもの現場での言い方予約機能で寄せられるか
お客様から見た「誰に頼めるか」指名したい、この人がいい寄せられる。スタッフごとに対応可能なコースと指名料を設定でき、表示・非表示も切り替えられる
スタッフの出勤と空き来週は誰が何時から入っているか寄せられる。シフト(出勤時間)を日付指定・曜日指定で登録でき、CSVでの一括登録もできる
管理側から見た予約の一覧今日はAさんに何件入っているか予約カレンダーで確認できる。スタッフごとの絞り込み画面の細かい仕様は、導入前に画面で確認したい
スタッフ本人の通知・自分用の画面自分の予約だけ知らせてほしい後述の「確認が必要な点」を参照。運用で補う前提で考える
「担当ごとに見たい」の中身は、実は三つに分かれる表の見出し:見たいものお客様から見た「誰に頼めるか」スタッフの出勤と空き管理側から見た予約の一覧スタッフ本人の通知・自分用の画面
図:「担当ごとに見たい」の中身は、実は三つに分かれる

三行目までは、予約の仕組みそのものを整えれば解決に近づきます。四行目は、LINEの予約機能の側では決められないことが多く、運用で補う前提になります。

設定の流れと、最初の分かれ道

公式マニュアルによると、予約管理メニューから新規作成し、店舗名と管理名を入れたあと、運営タイプを選びます。選べるのは、一人で運営する「個人タイプ」と、複数のスタッフがいる「スタッフタイプ」の二つです。ここが最初の分かれ道で、マニュアルには「後から変更できません」とあります。

手順の全体像

  1. 予約管理メニューで新規作成し、店舗名と管理名を入力する
  2. 運営タイプを選ぶ(複数人で対応するならスタッフタイプ。後から変更不可)
  3. スタッフを登録し、それぞれの指名料・対応可能なコース・表示設定を決める
  4. シフト(出勤時間)を登録する。日付指定か曜日指定、または一括のCSV登録
  5. コース(名称・所要時間・料金・説明)を作る
  6. 予約の受け方(承認制にするか、キャンセルの締切、受付期間、同時受付数)を決める
  7. リマインドと、予約時に聞く質問項目を設定する

つまずきやすい三か所

  • タイプの選び間違い。「今は一人だが来年はスタッフが増えるかもしれない」という場合でも、増える予定があるなら最初からスタッフタイプで作るほうが、作り直しを避けられます。個人タイプで始めてしまうと、あとからは切り替えられないためです。
  • スタッフ管理と予約のスタッフを混同する。エルメには、アカウントを複数人で運用するための「スタッフ管理」(招待URLで権限を渡す機能)があります。これは予約の担当者として登録する「スタッフ」とは別の仕組みです。公式のスタッフ管理のページでは、追加できるのはスタンダード以上のプランと案内されています(2026-10-10時点で確認)。予約の担当者として登録することと、管理画面にログインできることは、別々に考えてください。
  • 手動登録の上限。公式の説明では、予約の手動登録は受付上限に関係なく追加されます。電話で受けた予約を手で入れる運用にすると、上限を超えて入ってしまうことがあるため、手入れ前に空きを必ず見るルールが要ります。

指名なしの予約を、誰に割り当てるか決める

スタッフタイプでいちばん揉めるのは、「誰でもいい」というお客様の扱いです。公式マニュアルには、スタッフを指定しない予約をランダムまたは優先順位で自動的に割り当てられるとあります。どちらを選ぶかは、お店の事情で決めてください。次の表は、そのための判断基準です。

お店の状況向いている割り当て理由と注意
全員が同じコースを同じ水準でこなせるランダム偏りが出にくく、特定の人に負担が寄らない。担当がその日初めて分かる運用になるので、当日の連絡を決めておく
経験年数の差があり、新人にも枠を回したい優先順位新人の枠を先に埋める、などの意図を反映できる。優先順位の見直しを月に一度行うルールを置く
技術的に対応できるコースが人によって違う対応可能なコースの設定を先に絞るスタッフごとに対応できるコースを設定できるので、割り当ての前に条件を絞っておく
指名料があり、指名の価値を保ちたい指名ありは指名枠、なしは別枠として運用を分ける指名料の考え方は店の方針。指名なしの人が追加料金を払わないよう、表示と説明を揃える

指名料はスタッフごとに設定でき、スタッフの表示・非表示の切り替えや、特定のタグを持つお客様にだけ見せる絞り込みもできます。たとえば、常連タグを付けたお客様にだけ店長の枠を見せる、という使い方が考えられます。ただし、見せる相手を絞ると「なぜ私には出ないのか」という疑問が生まれるため、理由を説明できる運用に限るのが無難です。

運用ルールとチェックリスト(そのまま使える形)

機能を設定しても、運用が決まっていないと現場は元の手帳に戻ります。次の項目を、開店前に一度だけ決めて、スタッフ全員に共有してください。

決めておく運用ルール案

  • 入れる場所は一つ。電話で受けた予約も、手動登録で予約カレンダーに入れる。紙の帳面には書かない(併用期間は最長二週間と期限を切る)。
  • シフトの締切。翌月のシフトは前月二十日までにCSVまたは画面で登録する。登録前の日は予約が取れない、という前提を全員で持つ。
  • バッファを置く。公式の説明では、予約前後の空き時間(バッファ)を設定できる。着替えや片付けの時間を、コースの所要時間とは別に取る。
  • キャンセルの締切を決める。キャンセル禁止、または締切日時の設定ができる。「前日の何時まで」を店の方針として先に決め、予約ページの文面と合わせる。
  • リマインドの時刻。予約の前後の任意のタイミングで自動送信できる。送る時刻と文面は、リマインドの文面が冷たく、キャンセルが増えそうで送るのが怖い|事務連絡を「案内」に変える文面の直し方とエルメでの設定も参考に、事務連絡に見えない言い方に整える。
決めておく運用ルール案入れる場所は一つシフトの締切バッファを置くキャンセルの締切を決めるリマインドの時刻
図:決めておく運用ルール案

開店前チェックリスト

  • 運営タイプはスタッフタイプで作ったか(後から変更不可)
  • 全員のシフトを登録し、休みの日に枠が出ていないことを確認したか
  • コースごとに、対応できるスタッフだけが選ばれる設定になっているか
  • 指名なしの割り当て方を決め、スタッフに説明したか
  • テスト予約を自分のLINEで一件入れ、カレンダーとリマインドを確認したか
  • 手動登録の前に空きを見るルールを共有したか

活用例(架空の設計例)

以下は実在のお店の事例ではなく、考え方を示すための架空の設計例です。成果の数字はありません。

設定:スタッフ三名の美容室(店長、スタイリスト、アシスタント兼カラー担当)。営業は火曜から日曜。コースは「カット」「カラー」「カット+カラー」の三つ。

  • 店長:カットと「カット+カラー」に対応。指名料を設定。常連タグのあるお客様にだけ枠を表示。
  • スタイリスト:三つすべてに対応。指名なしの予約は、まずこの人から優先順位を付ける。
  • アシスタント兼カラー担当:「カラー」のみ対応。土日はシフトを短めに登録。
  • キャンセルは前日十八時まで。それ以降は電話で連絡してもらう旨を予約ページに書く。
  • 予約の前日夕方にリマインドを一通、予約完了時に確認メッセージを一通。

この設計の狙いは、受付が「誰が空いているか」を頭で組み立てる回数を減らすことです。対応できるコースをスタッフごとに設定しておけば、お客様がコースを選んだ段階で頼めない組み合わせが出にくくなり、「その施術はその人には頼めません」という断りの連絡を減らせる想定です。ただし、これは設計上の想定であり、実際の効果は店の運用次第です。

向かないケースと、確認が必要な点

LINEの予約が向かないケース

  • 施術前に電話で状態を聞く必要がある場合。肌の状態やアレルギーなど、健康に関わる判断は、フォームの質問だけでは足りないことがあります。質問項目で聞ける範囲を超えるなら、電話や対面で確認するほうが安全です。
  • 当日の急な変更が頻繁な場合。当日の遅刻やキャンセルは、LINEのメッセージより電話のほうが早く気づけます。直前の変更は電話、と決めておくほうが現場は回ります。
  • お客様がLINEを使わない場合。手動登録は友だち以外のお客様にも使えるので、電話で受けて代わりに入れる運用は残せます。

確認が必要な点

次の点は、公式の資料では確認できませんでした。契約前に、公式サイトまたは問い合わせ窓口で確認してください。

  • スタッフ本人だけに自分の予約を通知する機能の有無
  • スタッフごとにログイン画面が変わるか(スタッフ管理のページに説明がない)
  • サロン・面談予約を使える料金プランの範囲(決済連携には有料プランが必要、という記載のみ確認)
私の見立て三点と、まとめ1最初の分かれ道はタイプ選び2「見たい」を三つに切り分ける3機能より、入れる場所を一つにするルール
図:私の見立て三点と、まとめ

私の見立て三点と、まとめ

  1. 最初の分かれ道はタイプ選び。後から変更できないため、増える予定があるなら最初からスタッフタイプで作る。これだけで、あとの作り直しの手間がかなり減ります。
  2. 「見たい」を三つに切り分ける。お客様向けの指名、スタッフの空き、管理側の一覧は別の課題。スタッフ個人への通知は運用で補う前提にする。
  3. 機能より、入れる場所を一つにするルール。手動登録の上限無視を知らないまま電話予約を入れると、結局ダブルブッキングが起きます。

複数スタッフの予約を担当ごとに見る悩みは、シフト、コース、指名料、割り当てを順に決めれば、予約カレンダーに寄せられる部分が大きい課題です。一方で、スタッフ個人への通知など、公式で確認できなかった部分は、運用で補うか、事前に問い合わせてください。関連して、見学や面談の日程調整を承認制で受ける方法は見学希望の連絡を受けて、日程調整が往復で終わらない|見学枠とリクエスト承認で受け方をそろえる手順(習い事・福祉事業所向け)にまとめています。

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