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「LINEの運用って、結局1年でいくらかかるの?」と聞かれて、すぐ答えられる人は意外と多くありません。理由はシンプルで、請求元が複数に分かれているからです。LINE公式アカウントの料金はLINEヤフー側に、エルメの料金はエルメ側に、それぞれ別に支払います。しかも片方は税別、もう片方は税込と、表記の流儀も違います。
この記事は、年間コストを「LINE側」と「エルメ側」に分けて、式と表で見積もる方法を整理したものです。金額はすべて2026年10月9日に公式ページで確認した表記が根拠で、具体例は『架空の試算』です。実在の事例や成果の数字は出しません。プランそのものの選び方は別の記事で扱うので、ここでは「合計を出す型」に集中します。
まず式を置く|年間コスト=LINE側+エルメ側+付随費用
最初に、頭の中の整理用として次の式を置きます。
- 年間コスト(税込目安)= LINE側の年額(税別を税込に換算)+ エルメ側の年額(税込)+ 付随費用
- LINE側の年額(税別)= 月額固定費×12 + 追加メッセージ(超過通数×単価)の年合計
- エルメ側の年額(税込)= 月額×12(年払いの扱いは契約時の公式表記に従う)
式にしておく利点は、「どの箱の数字を動かすと、全体がどう変わるか」が見えることです。たとえば配信回数を減らすと動くのはLINE側の追加メッセージの箱で、エルメ側の月額は変わりません。逆にエルメのプランを上げても、LINE側の通数は増えも減りもしません。箱を分けて考えるのが、この記事の主題です。
LINE側の箱|固定費と追加メッセージを分けて数える
固定費(税別表記)
LINEヤフー for Businessの料金プランのページ(2026年10月9日取得)では、コミュニケーションが0円で無料メッセージ200通、ライトが5,000円(税別)で5,000通、スタンダードが15,000円(税別)で30,000通とされています。月額は月額換算の表記と注記されています。ここは12か月分に掛け算すれば固定費の年額が出ます。
追加メッセージ(スタンダードのみ)
追加メッセージを配信できるのはスタンダードだけと、ページに書かれています。2026年10月1日掲載の公式お知らせでは、月間20万通までは1通3円、20万通を超えた分は1通2.5円(税別)の2段階とされていました。改定前の単価は、そのお知らせの本文では確認できませんでした。小規模な運用では20万通に届かないため、見積りでは1通3円(税別)で置くのが素直です。
付随費用
同じページには、プレミアムIDが月100円または年1,200円(税別)、チャットProオプションが3,000円(税別)という表記もありました。チャットProの課金単位(月か年か)は、私が読んだ範囲のページでは確認できなかったため、見積りに入れるときは公式で単位を確認してください。いずれも、使わないなら計算に入れなくて構いません。
| LINE側の項目 | 取得日の公式表記 | 見積りでの扱い |
|---|---|---|
| 固定費 | 0円/5,000円/15,000円(税別)、月額換算 | ×12して年額に |
| 追加メッセージ | スタンダードのみ。20万通まで1通3円、超過分2.5円(税別) | 超過通数×単価を月ごとに足す |
| プレミアムID | 月100円/年1,200円(税別) | 使う場合のみ加算 |
| チャットPro | 3,000円(税別)。課金単位は未確認 | 単位を公式で確認してから加算 |
エルメ側の箱|税込・月額で決まる
エルメ公式トップの料金表(2026年10月9日取得)では、フリーが0円で月間配信数1,000通、スタンダードが10,780円(税込み)で制限なし、プロが33,000円(税込み)で制限なし、初期費用はいずれも無料です。友だち数の上限はフリーとスタンダードが5万人まで、プロが10万人までと書かれていました。
年払いについて確認しておきます。公式トップでは、クレジットカードは月払いまたは年間払い、銀行振込は年払いと、支払い方法として書かれているだけでした。年払いで10%OFFのような割引は、トップページの料金表と利用規約を読んだ範囲では確認できませんでした。規約中の10%という数字は、誤操作による決済を48時間以内に連絡した場合の返金で差し引かれる率の説明です。割引と混同しないようにご注意ください。年払いが月払いの12倍と同額かどうかも公式で確認できていないので、年払いを選ぶ場合は、決済画面の表示額で確認するのが確実です。
解約については、規約に、途中解約でも該当期間の料金は全額必要で日割りはない旨が書かれています。更新や有料から無料への戻し方はエルメ(L Message)は有料から無料に戻せる?ダウングレード不可と解約時の注意で整理しています。年間の見積りでは「始めたら少なくとも一区切りは払う」前提で置いておくと、判断を誤りにくくなります。
税別と税込を1本にそろえる
LINE側は税別、エルメ側は税込、と表記がずれているので、合計の前に基準をそろえます。ここでは、消費税10%で計算した場合の目安として、LINE側の税別額に1.1を掛けて税込目安にします。実際の請求額は、端数処理やインボイスの扱いで多少変わる可能性があります。税務の判断はこの記事ではしません。経理上の扱いは、ご自身の顧問先などでご確認ください。
| 項目 | 税別(LINE側) | 税込目安 |
|---|---|---|
| ライト 月5,000円×12 | 60,000円 | 66,000円 |
| スタンダード 月15,000円×12 | 180,000円 | 198,000円 |
| 追加メッセージ 月5,000通超過×3円×12 | 180,000円 | 198,000円 |
活用例(架空の試算)|4つの組み合わせで年間を出してみる
以下はすべて架空の試算です。実在する事例ではなく、成果や効果の数字は含みません。固定費だけの比較で、追加メッセージや付随費用は含めていません。各金額は取得日時点の公式表記を、上の式に当てはめただけです。
| パターン | LINE側(税込目安) | エルメ側(税込) | 年間合計(税込目安) |
|---|---|---|---|
| A:LINEコミュニケーション+エルメFree | 0円 | 0円 | 0円 |
| B:LINEライト+エルメStandard | 66,000円 | 129,360円 | 195,360円 |
| C:LINEスタンダード+エルメStandard | 198,000円 | 129,360円 | 327,360円 |
| D:LINEスタンダード+エルメPro | 198,000円 | 396,000円 | 594,000円 |
Aは固定費が0円ですが、LINE側の無料通数が200通、エルメFreeの配信が月1,000通までという制約があります。Bは、ライトの月5,000通の範囲で運用する前提です。Cは、LINE側で月30,000通まで送れ、さらに超過分の追加メッセージも使えます。Dは、エルメのProに上げた場合の姿で、友だち数の上限や機能の差が必要な場合の選択です。StandardとProの境目はエルメのスタンダードとプロの違い|33,000円を払う価値があるのはどんな人?で整理しています。
もしCの運用で月5,000通を超える月が年間を通じて続くと仮定すると、追加メッセージは年180,000円(税別)、税込目安で198,000円が加わります。このとき、固定費の比較だけでは見えなかった差が出ます。「固定費が安いプラン」と「年間の総額が安いプラン」は、同じではない可能性がある、ということです。
見積りの前に決めておく運用ルール案
年間コストは、運用ルールで大きく動きます。見積りを出す前に、次のルールを決めておくと、数字の前提がぶれません。
- 配信は月に何回までか。上限を決めておくと、通数の見積りが回数×人数でできる
- 全員配信と絞り込み配信の使い分けはどうするか。対象を絞れば通数が減る
- 追加メッセージの上限目安をいくつに設定するか。管理画面で上限を決められる仕組みがある
- 契約の見直し月はいつか。年に一度、年初や繁忙期の終わりなど、決まった月に見直す
- 見積りの前提(友だち数・配信回数・プラン)を表にして、差分があれば更新する
配信回数の考え方は配信頻度の決め方|多すぎ・少なすぎを避ける考え方と、LINE公式アカウント+エルメで頻度を管理するコツが参考になります。
見直しの月に見る3つの数字
年に一度の見直しでは、次の3つだけを並べると判断が早くなります。1つ目は、直近1年で無料通数を超えた月が何回あったか。2つ目は、超えた月の超過通数と、その合計の追加メッセージ額。3つ目は、エルメ側のFreeの月1,000通の枠に収まらなかった月があったか。この3つが全部「ゼロ回」なら、プランを一段下げる検討余地があります。ただしエルメの有料プランは日割りがなく、有料から無料へ戻す手順にも制限があるため、下げる前に公式の規約で確認してください。逆に1つでも「複数回」なら、上げる側の試算を同じ式で作って比べます。
私の見立て
- 見立て1:年間コストは、合計額の1本の数字より、LINE側とエルメ側の2本に分けて持つ方が、見直しがしやすい
- 見立て2:年払いの割引は、公式トップや規約で確認できた範囲にはなかった。割引を前提にした見積りは避け、決済画面の表示額で確かめる
- 見立て3:架空の試算で一番大きく動くのは、プラン名より配信の回数と人数。見積りの精度は、運用ルールの精度で決まる
まとめ
年間コストは、LINE側の年額、エルメ側の年額、付随費用の3つに分け、税の表記をそろえて合計するのが基本です。LINE側は税別、エルメ側は税込という違いがあり、追加メッセージはスタンダードのみで、2026年10月1日掲載の公式お知らせでは20万通まで1通3円(税別)でした。年払いの割引は、公式で確認できませんでした。金額は改定される可能性があるため、契約前に最新の公式ページをご確認ください。
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