LINE

フリーランス(デザイナー・ライターなど)の案件窓口をLINEで整える|依頼の受付・進行連絡・納品と請求の案内

広告(アフィリエイトリンク)を含みます。本記事の料金・上限・機能の記載は、2026年10月9日時点で公式ページ(lme.jp)を読んだ内容にもとづきます。契約前に必ず最新の公式表記をご確認ください。

デザイナー、ライター、編集、撮影、コーディングなど、一人で案件を受けるフリーランスの連絡は、気づくと「メール」「SNSのDM」「チャットツール」「LINE」に散らばりがちです。依頼の一次受付はDM、修正のやりとりはメール、急ぎの確認はLINE、という具合に入口が増えるほど、「あの依頼、どこで話したっけ」と探す時間が増え、返信漏れも起きやすくなります。

この記事は、LINE公式アカウントとエルメ(L Message)を「案件の窓口」として使うときの設計をまとめたものです。扱うのは、依頼の受付、進行中の連絡、納品と請求の「お知らせ」の三つの場面です。契約書や請求書そのものの書式・法的な扱い・税務は扱いません。そこは各自で、必要なら専門家や公的な案内で確認してください。

この記事の流れ1LINEを案件の窓口にする前に決める「守備範囲」2依頼の受付3案件の状態を「タグ」と「対応ステータス」で持つ4進行中の連絡5納品と請求の案内6活用例
この記事の流れ

なお、フリープランで個人事業を始める全体像は個人事業主・フリーランスがエルメをフリープランで始める設計|上限の範囲でどこまでできるかに、コンサル・コーチ業の連絡設計は別記事にあります。ここでは「案件ごとに状態が進んでいく仕事」に特化して、案件の状態を見える化する考え方を中心に書きます。

LINEを案件の窓口にする前に決める「守備範囲」

最初にやるのは機能の設定ではなく、「LINEで扱うこと」と「扱わないこと」の線引きです。ここが曖昧だと、LINEが何でも置き場になり、結局メールと二重管理になります。次の表は、私が設計するときに最初に埋める見取り図です。

連絡の種類LINEで扱う別の手段に任せる
初回の依頼の受付フォームで項目を集める/受付済みの返信見積もりの詳細な根拠資料など、長い文書
進行中の確認・質問短い確認、日程、ラフを見てほしい旨の呼びかけ大容量の素材や成果物の受け渡し
納品納品しました、の知らせと確認のお願い成果物の本体(容量・形式に合う共有手段)
請求請求書を送付した旨・支払期日の案内請求書そのものの書式、金額計算、税務の判断
契約・権利扱わない(書面やメール等で記録を残す)契約条件・著作権などは各自で確認
表で整理する項目初回の依頼の受付進行中の確認・質問納品請求契約・権利
表で整理する項目

ポイントは、LINEを「本体を置く場所」ではなく「知らせる場所」にすることです。成果物や契約書類は、あとから探せて版管理しやすい場所に置き、LINEでは「置きました」「確認をお願いします」と短く知らせる。この役割分担だけで、探す時間と二重管理がかなり減ります。

エルメ側の前提も確認しておきます。公式トップページでは、Freeは月の配信1,000通、フォーム3つ、リッチメニュー2つ、チャット履歴180日、スタッフ管理は利用不可と読み取れました(2026-10-09取得)。有料プランはStandardが月10,780円、Proが月33,000円(税込)です。また、エルメの配信が無制限でも、LINE公式アカウント側のメッセージ数の上限は別で、必要なら有料プランが要る旨も書かれていました。つまりLINE側とエルメ側、二つの上限を別々に見る必要があります。

依頼の受付:フォームの項目を「見積もりに必要な順」に並べる

依頼の入口は、フォームに一本化するのがおすすめです。フォームには短文、長文、日付・時刻、単一選択、複数選択、ファイルアップロードなどの質問形式があり、短文・長文は必須か任意を選べます。ファイルアップロードは画像・動画・音声・PDFなどから種類を選べ、容量の上限は10MBと記載されています。

項目設計の考え方:「聞かないと見積もれないこと」だけ必須にする

依頼フォームでよくある失敗は、最初から質問を増やしすぎて途中で離脱されることと、逆に少なすぎて結局メールで聞き直すことです。判断基準はひとつ。「この項目が空のままだと、見積もりも着手の可否も判断できない」ものだけを必須にします。

項目形式必須聞く理由
お名前(屋号・会社名)短文必須誰からの依頼か分かるようにするため
依頼の種類単一選択必須デザイン、執筆など、対応可否と担当の切り分けのため
内容の概要長文必須見積もりの前提を知るため
希望納期日付必須受けられるかの判断のため
予算の目安単一選択任意答えづらい人がいるため任意にして、幅の選択式にする
参考資料ファイル任意10MBを超えるものは別の共有手段をご案内する前提
連絡してよい時間帯複数選択任意進行連絡の時間帯を最初に合わせるため

フリープランはフォームが3つまでです。私なら「新規の依頼」「修正依頼(追加の指示)」「納品後の確認・質問」の三つに割り当てます。足りなくなる場合は、依頼の種類を選択式の項目にして、フォーム自体は増やさない設計にします。

回答後の動き:受付済みの返信とタグ

フォームには回答後のメッセージと、回答後アクションを設定できます。アクションでは、テンプレート送信、タグの付与・削除、友だち情報の操作、ステップ配信の開始・停止などが選べます。「回答しました」の自動返信に、「いつまでに見積もりの可否をお返しするか」を一文入れておくと、相手は待ち時間の見通しが持て、催促の連絡が減ります。回答後の自動返信の文は、返事の期限を自分が守れる範囲で書いてください。

回答完了時には「依頼受付中」のタグを付け、その人に対する自分の作業メモ(見積もり作成中、など)は1:1チャットの対応ステータスやメモで持ちます。受付の漏れを防ぐ入口の揃え方は、資料請求・見積依頼・お問い合わせの受付が漏れる問題の解き方|受付の入口を揃える方法と、LINE公式アカウント+エルメのフォーム・タグ・通知が向く条件でより詳しく書いています。

案件の状態を「タグ」と「対応ステータス」で持つ

このテーマの核になるのがここです。案件は「相談中」から「完了」まで状態が進みます。頭の中や付箋で持つと、複数案件が並走したときに「今、誰の返事待ちか」が曖昧になります。そこで、状態を二つの仕組みで持ち分けます。

  • タグ:その人(取引先)の性質。例:新規/継続/紹介経由/月額契約。基本的に動きにくい情報
  • 対応ステータス:いま自分がボールを持っているかどうか。例:返信待ち(相手)/要返信(自分)/制作中/確認待ち。頻繁に変わる情報

1:1チャットでは、友だちごとに対応ステータスを付けられ、ステータス名や色の編集、並び替え、追加・削除もでき、複数人への一括変更も可能と記載されています。一覧は未確認・確認済みや、タグ・ステータスで絞り込めます。なお、対応ステータスの対象プランについて、確認した範囲では公式に記載を確認できませんでした。契約前に公式で確認してください。

状態名意味次に動く人切り替えのタイミング
要返信相手から連絡が来て、自分が返す番自分相手の発言を読んだ時点
見積もり中依頼を受けて金額と日程を詰めている自分フォーム回答後
返答待ち(相手)見積もり・確認を送って相手の返事を待つ相手送信した直後
制作中着手済み自分入金や着手条件の確認後
確認待ち(相手)ラフや成果物を見てもらっている相手確認依頼を送った直後
納品済み・請求案内済み納品と請求の知らせを出した相手両方の知らせを送った後

運用のコツは、状態を増やしすぎないことです。6つを超えると付け替えが面倒になり、更新されなくなります。「自分の番か、相手の番か」が一目で分かることが目的なので、迷ったら統合してください。朝の最初に「要返信」で絞り込んで上から片付ける、という使い方だけでも返信漏れはぐっと減ります。

もう一つ注意があります。1:1チャットの履歴は、Freeでは180日と公式にあります(2026-10-09取得)。半年以上前の指示や合意を後から見返す必要が出る案件では、重要な合意事項(仕様、修正回数、納期)は別に控えを残す運用にしてください。LINEのトークだけを唯一の記録にしないのが安全です。

進行中の連絡:LINEに載せる量と、載せない量

連絡の「型」を3つに絞る

進行連絡は、型を決めておくと迷いません。私は次の三つで足ります。

  • 確認のお願い:何を、いつまでに、どう答えてほしいか(選択肢で返せる形にする)
  • 進捗の共有:今どこまで進んだか、次の見せ場はいつか
  • 日程の相談:打ち合わせや提出日の候補を2〜3個出す

確認のお願いは特に型にする価値があります。「どちらがいいですか」ではなく、「A案かB案か、番号でお返事ください。〇日の午前までにいただければ予定どおり進められます」と、選択肢と期限をセットにします。エルメのテンプレートは、管理名(友だちには表示されない名前)を付けて保存でき、複数メッセージをひとまとまりにして送れます。差し込み項目としてLINE名や配信日、回答フォームURLなどを入れられるので、「〇〇さん、ラフのご確認をお願いします」といった文面を一定の品質で出せます。1:1チャットからテンプレートを挿入して送信前にテキストを手直ししても、保存済みのテンプレート自体は変わらないとあります。

LINEに載せないもの

載せるもの載せない方がよいもの理由
確認依頼、ひと言の質問長い修正指示の羅列後から探しにくく、見落としやすい
成果物の置き場所の案内成果物そのもの(大容量)ファイル送信に容量の上限がある
日程の候補契約条件の変更の合意記録は書面やメール等に残すのが一般的

1:1チャットのファイル送信は、画像(png/jpg)10MB、動画(mp4)200MB、音声(m4a)25MB、PDF 10MBまでと記載されています。制作物はこれを超えることが多いので、本体は別の共有手段に置き、LINEでは「置きました」とだけ伝える形をおすすめします。

既読については、友だちの既読をエルメ側では確認できないと公式にあります。「見たかどうか」を既読に頼らず、確認依頼には返答の期限を添えて、期限を過ぎたら一度だけリマインドを送るというルールにすると、相手を急かしすぎずに済みます。

納品と請求の案内:「知らせ」だけをLINEで整える

ここで扱うのは、納品したこと、請求書を送ったこと、支払期日が近いことをお知らせする文面の話です。請求書の書式、記載事項、税の扱いなどは扱いません。必要な内容は、国税庁などの公的な案内や専門家に各自で確認してください。

納品の知らせに入れる4点

  • 何を納めたか(案件名と成果物の名前)
  • どこに置いたか(受け取り方)
  • 確認してほしい期限と、確認方法
  • 修正の受付方法(納品後の修正は、LINEのフォームから出してもらうなど)

納品後の修正依頼を、先ほどの三つ目のフォームに集約すると、「いつの指示が最新か」で迷うことが減ります。回答完了時に対応ステータスを「要返信」にするアクションを付けておけば、自分の側でも見落としにくくなります。

請求の知らせは「送付した」と「期日が近い」の2通に分ける

請求書本体は、自分が普段使っている手段で送り、LINEでは「請求書を〇日にお送りしました。お支払期日は〇日です」という知らせのみを送ります。期日前の念押しは、必要な相手にだけ1通にとどめます。リマインドの文面は、督促ではなく「念のためのご案内」というトーンにします。入金の確認や催促の判断は、取引ごとの状況に応じて各自で行ってください。

場面LINEの一通の例(要点)送るタイミングの目安
納品納品の知らせ+置き場所+確認期限納品の直後
請求送付請求書送付の知らせ+支払期日請求書を送った当日
期日前の念押し期日のご案内(念のため)期日の数日前(相手との取り決めに合わせる)
完了の連絡対応終了のお礼+次回のご相談の窓口入金確認や取引完了後

毎月の配信数にも配慮が必要です。Freeは月1,000通までなので、個別の案内をすべて一斉配信の機能で送ると数え方で思わぬ消費をする場合があります。1:1チャットでの手動のやりとりと、配信機能での送信を分けて考え、通数の見積もりはエルメの1:1チャットの使い方と、複数人で対応するときの決めごとも参照しつつ、公式の数え方で確認してください。

活用例(架空の設計例)

以下は実在の事例ではなく、考え方を示すための架空の設計例です。成果の数字は載せていません。

設定:フリーランスのデザイナー(一人・月に新規2〜3件)

  • 入口:プロフィールとSNSの固定投稿にLINEの友だち追加を置き、「ご依頼はLINEのフォームから」と書く
  • フォーム:新規の依頼/修正の依頼/納品後のご質問の3本。新規は必須項目を5つに絞る
  • 状態:対応ステータスを6つ(要返信・見積もり中・返答待ち・制作中・確認待ち・納品済み)
  • タグ:新規/継続/紹介/月額 の4つだけ
  • テンプレート:受付済み、見積もり送付、ラフ確認依頼、納品、請求送付の5本

1件の流れ

依頼者がフォームに回答すると、受付済みの返信が届き、自動で「依頼受付中」のタグが付きます。デザイナーは朝に「要返信」で絞り込み、見積もりを送って「返答待ち(相手)」に変更します。合意後は「制作中」に切り替え、ラフはテンプレートで確認依頼を出します。納品したら納品の知らせを送り、請求書は普段の手段で送ったうえで、LINEには送付の知らせを出します。終わった案件は「納品済み」にして、次回の相談窓口を一文添えて終わります。

この例のねらいは、売上を伸ばすことではありません。連絡の入口を一つにして、状態を見える化し、返信や確認の漏れを減らすことです。

私の見立てとまとめ

私の見立て

  • 最初に効くのは自動化より「状態の見える化」です。誰の番かが一目で分かるだけで、フリーランスの連絡ミスの多くは減らせると考えています。
  • LINEは本体を置く場所ではなく、知らせる場所と割り切る方が長続きします。成果物や契約関連の記録は、探しやすい別の場所に置くのが安全です。
  • 180日の履歴制限や、月1,000通の上限は、設計の前提として最初に織り込んでください。足りなくなったら、まず運用を見直し、それでも必要になった時点で有料を検討する順番が堅実です。

まとめ

案件窓口の整え方は、(1)守備範囲を決める、(2)フォームで依頼を揃える、(3)タグと対応ステータスで状態を持つ、(4)進行連絡を型にする、(5)納品と請求は「知らせ」だけを送る、の順です。最初から全部やる必要はありません。まずは新規依頼のフォームと、対応ステータス3つ(要返信・返答待ち・制作中)から始めて、使いながら増やしてください。

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