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サロンや教室の料金改定は、飲食店や物販の値上げとは少し性質が違います。通っている方は「いつもの人」に会いに来ているので、金額そのものより「知らされ方」で印象が決まりやすいからです。しかも、回数券や月謝、すでに入っている予約など、「どの料金が適用されるのか」を整理しないと、案内したあとに問い合わせが一気に来ます。この記事では、サロン・教室が料金改定をLINEで知らせるときの文例7つを、場面ごとに紹介します。文例はすべて私が書いた作例で、【】の部分を差し替えて使う前提です。
エルメ(L Message)の配信機能は、2026-10-09時点で参照した公式マニュアルの範囲で書きます。確認できなかった点は、その旨を書いています。
サロン・教室の料金改定が、案内で揉めやすい理由
料金改定の案内が難しいのは、金額が変わること自体より、「自分にはいつから適用されるのか」が読み手ごとに違うからです。たとえば、次のような方が同じ教室や店に混ざっています。
- 改定後に初めて来る新規の方(新料金だけ分かればよい)
- 改定日をまたいで予約を入れている方(予約日と施術・レッスン日のどちらで見るか)
- 前払いの回数券・チケットを持っている方(旧料金のまま使えるのか、差額が出るのか)
- 月謝で通っている方(いつの月から新しい月謝になるのか)
- 保護者が支払い、本人が通っている子ども向けの教室の場合は、連絡を読む人と通う人が別
全員に同じ一通を送ると、これらの疑問に一度に答えようとして、長くて読まれない文章になります。逆に短くすると、個別の問い合わせが増えます。そこで、この記事では「全体への予告」と「該当する人だけへの個別の案内」を分けて考えます。同じ料金改定でも、業務連絡の型としての整理は業務連絡の配信文の型10パターン|日程変更・書類提出依頼・休業・値上げ・メンテナンスのお知らせにまとまっています。この記事は、サロン・教室の事情に絞った文例集です。
文例を作る前に決めておく6つのこと
文面を書き始める前に、次の項目を決めておくと、文例の【】に入れる内容がぶれません。決まっていないまま送ると、書き直しや訂正のお知らせが必要になります。
| 決める項目 | 迷いやすい点 | 決め方の例 |
|---|---|---|
| 改定日 | 予約日基準か、利用日基準か | 「【○月○日】以降のご利用分から」のように利用日基準にそろえる |
| 対象メニュー・コース | 全部か一部か | 対象を表に書き出し、対象外も明記する |
| 回数券・前払いの扱い | 旧料金で使えるか、有効期限はどうするか | 「購入済みの分は【旧料金のまま/期限まで】」を一文で言える形にする |
| 予約済みの扱い | 改定日をまたぐ予約 | 「改定前に確定した予約は【旧料金】」など、一つの基準にする |
| 理由の書き方 | 書くか、どこまで書くか | 事実だけを短く。言い訳や長い経緯は書かない |
| 問い合わせ先 | LINE・電話どちらか | 返信の目安日と、受付の窓口を一つに決める |
料金や表示の方法に関わる法令や業界のルールがある場合は、各自で確認してください。この記事は、法律の判断をするものではありません。
どの文例を、どの配信方法で送るか
7つの文例を、エルメのどの機能で送るかに対応させたのが次の表です。機能の内容は、公式マニュアルで確認できた範囲です。
| 文例 | 配信形態 | エルメの機能 | 対象の絞り込み |
|---|---|---|---|
| 1 事前予告 | 一斉配信(予約配信) | メッセージ配信 | 全友だち |
| 2 詳細のお知らせ | 一斉配信(予約配信) | メッセージ配信 | 全友だち、または来店・通学中の方 |
| 3 回数券・前払い保有者向け | 一斉配信(絞り込み) | メッセージ配信+タグ | 保有者を表すタグ |
| 4 月謝制の保護者向け | 一斉配信(絞り込み) | メッセージ配信+タグ | 在籍者のタグ |
| 5 改定直前の念押し | 予約配信 | メッセージ配信(予約配信) | 全友だち、または対象者のみ |
| 6 「なぜ上がるのか」への返信 | 1:1 | 1:1チャット+テンプレート | 個別 |
| 7 改定後初回のひとこと | 1:1またはテンプレート | 1:1チャット+テンプレート | 個別(来店・来室の場で) |
エルメのメッセージ配信は、全友だちへの一斉配信のほか、タグの有無などで配信先を絞れます。予約配信は日時を複数追加でき、同じ内容が各日時に送られます。ただし予約配信は、配信時点で条件に合う友だちに送られるため、予定の人数と実際の人数が変わることがあります(公式マニュアルより)。リマインド配信は、公式ではイベントの開催日に向けて再周知する機能として説明されています。料金改定の念押しに使う例は公式に載っていなかったため、この記事では予約配信で送る形にしています。
料金改定のお知らせの文例7つ
以下は、すべて私が作成した作例です。コピーして、【】を自分の言葉に差し替えてください。LINEのトークは短い文のほうが読まれやすいので、一通あたりの長さは抑えています。
文例1:改定の事前予告(改定の1〜2か月前)
【店名/教室名】よりお知らせです。
いつもご利用いただき、ありがとうございます。
【○月○日】のご利用分から、一部メニューの料金を改定いたします。
詳しい内容は、【○月○日】に改めてお送りします。
ご不明な点は、このトークでお気軽にご連絡ください。
- 使いどころ:詳細がまだ固まりきっていない段階で、まず「改定がある」ことだけを先に伝えるとき。
- 避けたい言い方:「大変申し訳ございませんが、やむを得ず」を何度も重ねる言い方。重い印象になり、かえって不安を与えます。
- 差し替える箇所:【改定日】【詳細を送る日】
文例2:新料金・対象・理由の詳細(改定の約1か月前)
【店名/教室名】よりお知らせです。
【○月○日】のご利用分から、次のとおり料金を改定します。
・【メニューA】:【旧料金】円→【新料金】円(税込)
・【メニューB】:【旧料金】円→【新料金】円(税込)
・上記以外のメニューは変更ありません。
理由:【材料費・光熱費・講師への報酬など、事実を一言で】
改定日をまたぐご予約・回数券の扱いは、次の通知でお知らせします。
- 使いどころ:金額を一覧で見せたい場面。変わるものと変わらないものを分けて書く。
- 避けたい言い方:「大幅に」「かなり」のような程度を示す言葉。受け取り方が人によって変わるため、金額で示す。
- 差し替える箇所:【メニュー名】【金額】【理由】。税込・税別の表記は、自店のルールで統一する
文例3:回数券・前払いチケットをお持ちの方へ
【お名前】さま
回数券をご購入いただいている方へ、改定にあたってのご案内です。
【○月○日】より前にご購入済みの回数券は、【旧料金のまま/有効期限まで】ご利用いただけます。
残りの回数は、【マイページ/受付】でご確認いただけます。
ご不明な点があれば、お気軽にご連絡ください。
- 使いどころ:回数券や前払い分があり、「損をするのでは」と心配されやすい方だけに送る一通。
- 避けたい言い方:「特別に」「今回だけ」のような言い方。次回も同じ対応を期待される原因になります。
- 差し替える箇所:【旧料金のまま/有効期限まで】のどちらか。自店の実際のルールを書く
文例4:月謝制の教室で、保護者に送る場合
保護者のみなさまへ(【教室名】)
【○月分】の月謝から、次のとおり改定いたします。
・【コース名】:月額【旧月謝】円→【新月謝】円
お支払い方法・時期に変更はありません。
継続のご意向について、お手数ですが【○月○日】までに下記フォームからお知らせください。
【フォームのURL】
- 使いどころ:月謝をお支払いになる保護者へ。お子さん本人ではなく、保護者に読まれる前提の文体にする。
- 避けたい言い方:お子さんの名前を出して、通い続けるのが当然のように書く言い方。
- 差し替える箇所:【月分】【コース名】【月謝】【回答期限】
文例5:改定日の数日前の念押し
【店名/教室名】よりお知らせです。
料金改定の【○月○日】まで、あと【○】日となりました。
改定日以降のご利用分から、新しい料金となります。
ご不明な点は、このトークでご質問ください。
- 使いどころ:予告を読み流した方向けの短い一通。配信は1回にとどめる。
- 避けたい言い方:「お忘れなく」を強く繰り返す書き方。圧が強い。
- 差し替える箇所:【残り日数】【改定日】
文例6:「どうして上がるのですか」と聞かれたときの返信
【お名前】さま
ご質問をいただき、ありがとうございます。
今回の改定は、【理由を事実で一言】によるものです。
これまでご利用いただいていることには、感謝しております。
詳しくは、お電話や、お越しの際にお話しすることもできます。
- 使いどころ:LINEでの質問に、1:1チャットで返すとき。感情的になっている場合は、文字だけで長く説明せず別の窓口も示す。
- 避けたい言い方:反論や言い訳の連続。「ほかも上がっていますので」のような比較。
- 差し替える箇所:【お名前】【理由】【別の窓口】
文例7:改定後に初めて来た方へのひとこと
【お名前】さま
本日はありがとうございました。
今月から料金を改定しており、【新料金】でのご案内となりました。
ご不明な点は、いつでもお声がけください。
- 使いどころ:改定後、初めて来た方に対する、来店時またはその日のうちの一通。
- 避けたい言い方:「値上げ後のご来店、ありがとうございます」のような、値上げを強調する言い方。
- 差し替える箇所:【お名前】【新料金】
なお、7つの文例を一度に全部送る必要はありません。店の規模や料金の改定内容に合わせて、必要なものだけ使ってください。
エルメでの送り方と、つまずきやすい点
エルメの機能名で、送るまでの流れをまとめます。公式マニュアルで確認できる範囲です。
- 「テンプレート」で、文例を保存しておく。管理名は友だちには見えない。メッセージ配信から使うときは、「そのまま利用する」だと元のテンプレートの編集が反映され、「引用して編集する」だと反映されない。
- 改定の対象者をタグで分けておく(例:【回数券保有】【月謝制】)。テンプレートの保存・整理はエルメのテンプレート機能で配信文を資産にする|保存・フォルダ整理・使い回しのルールの考え方が参考になる。
- 「メッセージ配信」で新規作成し、送信日時(予約配信なら複数日時を追加可)と配信先(絞り込み)を設定する。
- 絞り込み後に表示される予定配信者数を見て、想定と大きく違わないか確認する。
- 必要ならテスト送信で内容を確認してから送る。
- 個別の質問には、1:1チャットでテンプレートから返信する。
つまずきやすいのは、タグの絞り込みの条件を「すべて満たす」にするか「いずれか満たす」にするかです。選び方で対象人数が大きく変わるので、公式でも配信前の予定配信者数の確認がすすめられています。また、URLを変換せずそのまま送る設定にすると、開封数やクリック数の計測ができなくなります。
活用例(架空の設計例)と、配信前チェック、向かないケース
活用例(架空の設計例)
以下は実際の事例ではなく、考え方を示す架空の設計例です。成果の数字はありません。【個人サロン】で、一部メニューの料金を改定する場面を想定します。
- 2か月前:文例1を全友だちに予約配信する。
- 1か月前:文例2を全友だちに配信する。同時に、回数券保有のタグを持つ方にだけ文例3を送る。
- 改定の数日前:文例5を予約配信する。
- 改定後:問い合わせが来たら、1:1チャットで文例6のテンプレートを使い、必要に応じて電話などの窓口に案内する。
この設計の狙いは、「全員に同じ情報を何度も送る」ことをやめ、「最初に予告→詳細→念押し」の3段階にして、該当する人にだけ個別の一通を足すことです。回数券を持つ方など、不安になりやすい層に早めに届くため、問い合わせの数を整理しやすくなります。ただし、実際の反応は店や教室によって異なります。
配信前のチェックリスト
- 改定日・金額・対象メニューが、全文例でそろっているか
- 税込・税別の表記が統一されているか
- 回数券・前払い・予約済みの扱いを一文で説明できるか
- タグの絞り込み条件(すべて/いずれか)を確認し、予定配信者数が想定どおりか
- 問い合わせの窓口と返信の目安日が決まっているか
- LINE公式のガイドラインで、事業と無関係な内容や過度な連投を禁じる趣旨の記述があるため、配信回数が多すぎないか(具体的な頻度の基準は、参照した公式記事では確認できませんでした)
向かないケース
| 場面 | LINE一通では足りない理由 | 代わりの手段の例 |
|---|---|---|
| 契約や会員規約が絡む大きな変更 | LINEの一通では、同意を得たことの記録が残りにくい | 書面や、フォームによる同意の取得を併用する |
| 金額の説明に、相手の個別の事情が必要 | 文字だけでは、事情を聞けない | 電話や対面での説明を案内する |
| 強い不満が出ている相手 | 長い文面が逆効果になることがある | 担当者が直接連絡する |
私の見立て3点とまとめ
私の見立て
- 料金改定の案内は、「予告・詳細・念押し」の3段階に分けるほうが、一通あたりの情報量を減らせて、読まれやすいと考えています。
- 回数券・月謝・予約済みの扱いは、最初に一つの基準にそろえるほうが、問い合わせの対応が楽になると考えています。
- 理由は事実を短く書き、個別の質問は1:1の窓口で受けるほうが、関係を保ちやすいと考えています。
まとめ
サロン・教室の料金改定では、金額よりも「自分にはいつから適用されるのか」が、読み手にとって重要になります。この記事の7つの文例は、予告、詳細、回数券保有者向け、月謝制の保護者向け、念押し、質問への返信、改定後の一言という場面に分けています。エルメでは、メッセージ配信(予約配信とタグ絞り込み)、テンプレート、1:1チャットの組み合わせで送れます。配信頻度の具体的な基準は、公式の記事では確認できませんでしたので、自店の運用で無理のない回数に抑えてください。
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