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電話対応の時間が長く、本来の業務が進まない|電話の中身を分けて自動応答・リッチメニューで受け皿を作る手順

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電話が鳴るたびに手を止める。通話そのものは数分でも、切ったあとに「どこまでやっていたか」を思い出す時間まで含めると、一日の細切れがじわじわ積み上がります。少人数の店舗や事務所では、この「電話に時間を取られる」状態がそのまま本来の業務の遅れになりがちです。この記事では、電話対応を減らす方法を「電話をやめる」ではなく「電話の中身を分けて、LINEで受けられる部分だけを移す」という順番で整理します。使う機能は、エルメ(L Message)の自動応答・リッチメニュー・1:1チャットです。仕様は2026-10-09時点で公式マニュアルを読んで確認した範囲に限り、確認できなかった点はそのつど書きます。

電話が一本鳴るたびに作業が止まる、少人数の現場で起きていること

たとえば、スタッフ二人で回している小さな店舗や事務所を想像してください。午前中に書類を仕上げたいのに、10時台に「営業時間は何時までですか」、11時台に「場所がわかりにくくて」、午後には「先日の件でちょっと聞きたいのですが」と、短い電話が立て続けに入ります。一件ずつは短くても、そのたびに手元の作業は中断されます。

ここで見落としやすいのは、「電話が長い」という感覚の中身が人によって違うことです。通話時間そのものが長いのか、かかってくる回数が多いのか、折り返し電話が増えているのか。原因が違えば、効く手当ても違います。LINEに移せば全部解決する、という話ではありません。まず中身を分けるところから始めます。

この記事の流れ1電話が一本鳴るたびに作業が止まる、少人数の現場で起きていること2「電話に時間を取られる」を3種類に分けて、原因を切り分ける3LINEで解ける部分と、解けない部分を先に線引きする4手順:自動応答・リッチメニュー・1:1チャットで「電話の前の受け皿」を作る5運用ルール案とチェックリスト:作って終わりにしない6活用例(架空の設計例):スタッフ二人の事務所で電話の中身を分けた場合7向かないケースと、私の見立て3点、まとめ
図:この記事の流れ

「電話に時間を取られる」を3種類に分けて、原因を切り分ける

電話の中身を、1週間ほど手元のメモで分類してみるのがおすすめです。細かい集計は要りません。かかってきた電話に「聞くだけ」「説明が必要」「判断や相談が必要」の3種類のどれかを書き込むだけで、傾向が見えてきます。

電話の種類具体例時間を取られる理由LINEで受け皿を作れるか
聞くだけの電話営業時間、定休日、場所、駐車場の有無、持ち物同じ答えを何度も口頭で繰り返す。回数が多い作りやすい。答えが毎回同じだから
説明が必要な電話手続きの流れ、準備するもの、料金の考え方相手の理解度に合わせて話が長くなる一部は作れる。手順を文章にしておけば先に読んでもらえる
判断・相談の電話個別の事情への対応、トラブル、急ぎの変更相手の状況を聞き取って考える必要がある移しにくい。電話や対面のほうが早いことも多い
折り返しが必要な電話不在時の着信、聞き取れなかった内容の確認往復の連絡で時間が伸びる部分的に可。用件を文字で残してもらう形にできる
「電話に時間を取られる」を3種類に分けて、原因を切り分ける表の見出し:電話の種類聞くだけの電話説明が必要な電話判断・相談の電話折り返しが必要な電話
図:「電話に時間を取られる」を3種類に分けて、原因を切り分ける

この表のうち、最初の「聞くだけの電話」は、答えが毎回ほぼ同じです。電話が長いと感じるときでも、実際には短い電話が大量にあるだけ、というケースがよくあります。ここは自動応答の得意分野です。一方で、三つめの「判断・相談」の電話は、LINEに移すと文字のやりとりが長引いて、かえって手間が増えることもあります。無理に減らそうとしないほうが安全です。

LINEで解ける部分と、解けない部分を先に線引きする

「電話問い合わせを減らす」と言うと、電話番号を隠したくなる人もいますが、それは勧めません。電話でしか連絡できない方、急ぎの方もいるからです。目指すのは、電話の入口を閉じることではなく、「電話の前に答えが見つかる経路」を並べることです。

項目LINEで解けるLINEでは解けない・向きにくい
営業時間・場所などの基本情報キーワードに反応する自動応答、リッチメニューのボタンで案内できる-
手順の説明文章・画像・リンクを先に送っておける相手が状況を理解できているかの確認は、電話や対面のほうが速い
不在時の用件の受け取りメッセージで用件を残してもらえる緊急の用件を検知して即時に対応する運用は、別途考える必要がある
個別事情の相談・トラブル記録を残す、担当を決める、などの補助はできる判断そのものは人が行う。電話で話したほうが誤解が少ない場面もある
お客様がLINEを使っていない場合-対象外。電話の窓口は残す必要がある

実際、エルメの公式マニュアルを読む限り、自動応答は「友だちからのメッセージに自動で返信する機能」で、よくある問い合わせへの回答や営業時間外の案内に使えると説明されています。また、LINE公式(LINEヤフー for Business)のコラムでも、営業時間・住所・電話番号・テイクアウトの可否といった定番の質問に応答メッセージで答える使い方が紹介されています。一方、そうした設定で電話がどれだけ減るかという数字は、公式のページでは確認できませんでした。この記事でも減少の見込みは書きません。

手順:自動応答・リッチメニュー・1:1チャットで「電話の前の受け皿」を作る

ここからは設定の流れです。順番は「答えを書く→探せる場所を作る→返ってきた用件を受ける」です。画面名や項目名は2026-10-09時点の公式マニュアルの記載に沿っていますが、更新される可能性があるため、実際の画面で確認してください。

手順1:自動応答で「聞くだけの電話」の答えを用意する

  1. エルメの左メニューから「自動応答」を開き、「新規作成」を選びます。複数作るなら、先にフォルダを作っておくと整理しやすくなります。
  2. 反応させる対象(有効友だちなど)を選びます。必要に応じて、タグなどで絞り込みもできます。
  3. キーワード設定で、「全てのメッセージに反応」か「設定したキーワードに反応」かを選びます。電話の置き換えなら、後者が基本です。
  4. キーワードの一致条件を決めます。公式の説明では、完全一致は「営業時間」だけに反応し、部分一致なら「営業時間を教えてください。」のような文にも反応します。電話の代わりに使うなら、言い回しの揺れを拾いやすい部分一致から検討すると考えやすいです。
  5. スケジュール設定で、常時にするか、曜日・時間帯を指定するかを選びます。「営業時間外だけ別の文面にする」といった分け方がここでできます。
  6. アクション設定で、稼働回数を「一度のみ」か「何度でも」から選び、必要に応じてタグ付与などのエルメアクションを設定します。

つまずきやすい点が二つあります。一つは、部分一致のキーワードが短すぎると、関係のない文章にも反応してしまうことです。もう一つは、「全てのメッセージに反応」にすると、会話の途中の返事にまで自動応答が返ってしまうことです。公式ページにはキーワードの上限数や対象プランの記載がなかったため、数や制約が気になる場合は、契約前に公式へ問い合わせてください。

手順2:リッチメニューで「探さなくても見つかる」入口を作る

自動応答はキーワードを打ってもらう必要がありますが、リッチメニューはトーク画面の下に常に出ているため、打たなくても押せます。公式マニュアルでは、タップ時のアクションとして「テキストを送らせる」「電話をかけさせる」「指定ページをひらく」「回答フォームをひらく」などが説明されています。「営業時間・場所」のボタンを押すと、自動応答のキーワードが送信される形にしておけば、友だちは入力せずに答えにたどり着けます。

  1. 左メニューの「リッチメニュー」から新規作成し、管理用の名前を付けます。この名前はお客様には表示されません。
  2. 画像を登録します。サイズは公式で、大が横2,500×縦1,686px、小が横2,500×縦843pxと案内されています。指定外のサイズは登録できません。
  3. タップエリアのレイアウトを選び、エリアごとに「テキスト送信」などの動作を設定します。
  4. 詳細設定で、メニューバーに表示する文言と、トーク画面を開いたときに自動で開くかどうかを決めます。

注意したいのは、友だちアクション(URLを開く、電話をかけさせる、など)だけのエリアはタップ回数が数えられない、と公式に書かれている点です。どのボタンが使われているかを後から見たい場合は、エルメアクション側で設定する工夫が必要になります。また、無料プランではリッチメニューの数に上限があります(2026-10-09時点の既知の仕様として、Freeは2つ)。最初から欲張らず、「基本情報」「用件を送る」の2つ程度の構成から始めるのが現実的です。

手順3:1:1チャットで、受け取った用件を回す

受け皿を作ると、LINEで用件が届き始めます。その返信を受ける場所が1:1チャットです。公式マニュアルでは、友だちごとの対応ステータス(未対応・対応中・完了など)、メモ、テンプレート送信、送信予約が説明されています。一方で、チャットを特定の担当者に割り当てる機能は、確認したページには記載がありませんでした。担当の決め方は、システムの外のルール(「午前は〇〇さん」など)で補う前提で考えるのが安全です。

設定する場所確認ポイントつまずきの例
自動応答(キーワード)自分のスマホから実際にキーワードを送り、想定の文面が返るか部分一致が広すぎて、関係ない会話にも反応する
自動応答(スケジュール)営業時間内・外のそれぞれで、意図した文面になるか日をまたぐ時間帯の設定漏れ
リッチメニューボタンを押すと、狙った自動応答やページに進むか画像サイズ違いで登録できない/URLが外部ブラウザで開かない
1:1チャット対応ステータスの色と意味をスタッフ全員で共通化できているかステータスの意味が人によって違う
全体テスト用の友だち(自分の別アカウントなど)で一巡できたか本番の友だちに初めて見られて不具合に気付く

運用ルール案とチェックリスト:作って終わりにしない

仕組みは作っただけでは電話は減りません。「電話が来たら、その答えをLINEにも置く」という習慣のほうが、効果を左右します。小さな運用ルールを三つ提案します。

  • 電話で同じ質問が3回来たら、自動応答の候補にする。回数の基準は、自分たちの規模に合わせて変えて構いません。
  • 自動応答の文面の最後に、「解決しない場合の連絡先」を毎回入れる。電話をなくすのではなく、電話に進む前に答えが見つかる道を足す、という位置づけです。
  • 月に一度、文面の古い情報を見直す。営業時間や料金の変更が、自動応答に反映されていないと、電話がかえって増えます。
運用ルール案とチェックリスト:作って終わりにしない電話で同じ質問が3回来たら、自動応答の候補にする自動応答の文面の最後に、「解決しない場合の連絡先」を毎回入れる月に一度、文面の古い情報を見直す
図:運用ルール案とチェックリスト:作って終わりにしない

チェックリストは次のとおりです。公開前に一度、全部に目を通してください。

  • 自動応答のキーワードを、自分以外の人にも打ってもらい、返信を確認した
  • 営業時間外の文面と、営業時間内の文面が分かれている
  • リッチメニューの画像が、スマホの画面で読める大きさの文字になっている
  • 電話の窓口をなくしていない(電話番号をリッチメニューか自動応答に残している)
  • 返信がない場合に、どのスタッフがいつまでに確認するかを決めた
  • 個人情報や、判断が必要な内容を自動応答で扱っていない

電話の代替としてLINEを使うとき、どの連絡手段がどんな用件に向くのかを整理しておくと、お客様にも伝えやすくなります。LINE・メール・電話・SNSのDMの使い分け表|連絡手段ごとに向く連絡と向かない連絡に、連絡手段ごとの向き不向きをまとめています。

活用例(架空の設計例):スタッフ二人の事務所で電話の中身を分けた場合

以下は、実在の事例ではなく、考え方を示すための架空の設計例です。成果の数字は載せません。

設定:スタッフ二人の小さな事務所。電話はこれまで、場所の確認、必要書類の確認、日程変更の相談の3種類が中心だったとします。

  • 場所の確認:自動応答のキーワードを「場所」「行き方」「駐車場」の部分一致で設定。地図リンクと目印の写真を返す。
  • 必要書類の確認:リッチメニューに「持ち物の確認」ボタンを置き、タップするとチェックリスト形式の文面が返る。
  • 日程変更の相談:自動応答では扱わず、リッチメニューの「ご相談はこちら」から1:1チャットで用件を残してもらう。急ぎの場合は電話を案内する一文を添える。

この設計のポイントは、「判断が必要なものは自動で返さず、人が見る場所に流す」と決めたことです。自動応答は答えが決まっている質問だけに使い、個別の事情が絡むものは1:1チャットと電話に残しています。

同じ質問に毎回手で返信している、という悩みと重なる場合は、同じ質問への返信を毎回手打ちしている問題の解き方|FAQの整え方と、LINE公式アカウント+エルメの自動応答・テンプレート・リッチメニューが向く条件も参考になります。

向かないケースと、私の見立て3点、まとめ1緊急性が高い連絡(体調や安全に関わるもの、至急の変更など)2個人情報や、契約・お金に関わる判断が必要な相談3お客様の多くがLINEを使っていない業種や地域4電話を受けるスタッフが十分にいて、そもそも時間を取られていないケース
図:向かないケースと、私の見立て3点、まとめ

向かないケースと、私の見立て3点、まとめ

LINEに移さないほうがよいケース

  • 緊急性が高い連絡(体調や安全に関わるもの、至急の変更など)。LINEは相手がすぐ見るとは限りません。
  • 個人情報や、契約・お金に関わる判断が必要な相談。文面だけで進めず、電話や対面で確認するほうが安全です。
  • お客様の多くがLINEを使っていない業種や地域。電話の窓口が主役のままのほうが、現実的です。
  • 電話を受けるスタッフが十分にいて、そもそも時間を取られていないケース。仕組みを増やす手間のほうが大きくなります。

私の見立て3点

  1. 電話を減らす近道は、機能の追加より先に「電話の中身の分類」です。聞くだけの電話が多いのか、相談の電話が多いのかで、手当てが変わります。
  2. 自動応答とリッチメニューは、電話の「代わり」より「前に置く道」として使うと失敗しにくいと考えます。電話の窓口を残すほうが、お客様にも安心です。
  3. 最初から全部を移そうとせず、一番多い質問を一つだけ自動化して、数週間の様子を見る。その結果を見て広げるほうが、ムダな設定が出ません。

この記事の内容は、エルメの公式マニュアル(自動応答、リッチメニュー、1:1チャット)とLINE公式のコラムを読んで整理したものです。公式で確認できなかった点は、自動応答のキーワード上限数、各機能の対象プラン、電話問い合わせがどれだけ減るかの実績、チャットの担当者割り当て機能です。契約や設定の前に、公式で最新の情報を確認してください。

まとめ

電話対応に時間を取られているときは、まず電話を「聞くだけ」「説明」「判断・相談」に分けます。聞くだけの電話は自動応答とリッチメニューで先に答えを置き、判断が要る電話は人が出る。その線引きがあれば、電話の窓口を残したまま、手を止められる回数を減らす設計ができます。電話番号の出し方や併用期間の設計は、電話予約中心のお店がLINE予約へ移すときの段取り|併用期間の設計と、お客様への伝え方も合わせて読むと進めやすくなります。

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