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午後1時半、秋の限定ラテの最後の一杯が出ました。ところがその5分後、LINEの告知を見てきたというお客様が扉を開けます。「まだありますか」。カウンターの中では「もう終わりました」と言うしかなく、お客様は少し肩を落として帰っていく。季節のメニューやイベントの告知は、出す前より「終わったとき」「席が足りなくなったとき」「質問が来たとき」の備えのほうが、現場の手間を左右します。
この記事では、カフェ・飲食店が季節メニューとイベント(ライブ、体験教室、貸切)をLINEで知らせるときの文例を7つ、自作の作例として載せます。文例ごとに、受け手の状況、送る方法、狙い、送る前の確認を付けました。機能の説明は、エルメ(L Message)の公式マニュアルを2026-10-10時点で読んだ範囲に限っています。文例の【】は、お店に合わせて書き換える箇所です。
季節メニューとイベントの告知で、カフェに起きやすい4つのすれ違い
- 期間と数量のすれ違い:「いつまで」「1日何杯まで」が書かれていないと、終了後に来店した方との行き違いが起きます。
- 席数のすれ違い:ライブや教室の日は、通常のお客様が使える席が減ります。これを知らせないまま当日を迎えると、入れない方が出ます。
- 原材料の不安:季節メニューは使う素材が毎回変わるため、アレルギーや苦手な素材についての質問が来やすくなります。配信文に全部を書くのか、別の場所へ案内するのかを決めておく必要があります。
- 常連と初めての方の温度差:常連には短く、初めての方には場所や営業時間まで添えたい。同じ文面で両方を満たそうとすると、長くて読まれません。
文例を選ぶ前に:どの形で送るかを決める
同じ内容でも、一斉配信で送るのか、自動応答で返すのか、リマインドで送るのかで、書き方も確認事項も変わります。次の表は、この記事の7つの文例がどの形に当たるかの対応です。
| 文例 | 配信形態 | 主な対象 | 公式マニュアルで確認した使いどころ |
|---|---|---|---|
| 1 秋の限定ドリンクの開始 | 一斉配信(予約配信) | 友だち全員 | 配信予約で日時を指定できる。複数の日時を登録すれば、同じ文面を指定した各日時に送れる |
| 2 本日分の提供終了 | 一斉配信(当日) | 季節メニューに関心のある常連 | タグの有無で配信先を絞れる。予定配信者数が画面に出る |
| 3 原材料・アレルギーの問い合わせ | 自動応答 | 質問してきた方 | 友だちの送信内容に応じて自動で返信する機能。営業時間外の自動返信の手順も公式にある |
| 4 ライブナイトの告知 | 一斉配信(絞り込み) | 夜の時間帯に来店するお客様 | タグで対象を絞り、不要な通数を減らせる |
| 5 コーヒー教室の参加案内 | 一斉配信+イベント予約 | 初めて参加する方 | イベント予約で定員・予約上限・キャンセル期限を設定できる |
| 6 貸切による営業時間の変更 | 一斉配信(予約配信) | 近隣・常連 | 前週と前日など、複数日時に予約しておける |
| 7 ライブ前日のリマインド | リマインド配信 | 予約済みの方 | 開催日を終了日にして、1日前の指定時刻などに送れる |
カフェ全体のLINE連絡の組み立て(テイクアウト予約、限定メニュー、臨時休業)は、ベーカリー・カフェのLINE連絡を整える|テイクアウト予約・限定メニューの案内・臨時休業の連絡で扱っています。この記事は、その中の「文面そのもの」を深掘りするものです。
季節メニュー・イベントのお知らせの文例7つ(自作の作例)
以下はすべて当ブログが作った作例で、実在のお店の文面ではありません。そのまま送らず、期間・数量・価格・営業時間を、自分のお店の事実に合わせて差し替えてください。
文例1:秋の限定ドリンクが始まるお知らせ
受け手の状況:初めてこの季節メニューを知らせる。友だち全体に向けた第一報。
配信形態:一斉配信(開始の数日前に配信予約)
この文面の狙い:「いつからいつまで」「いくらか」「早く終わる可能性」を、最初の1通で全部伝える。
【店名】です。
【10月1日(水)】から、秋の限定ドリンク「【メニュー名】」が始まります。
【かぼちゃのペースト】と【シナモン】を合わせた、ホットとアイスの2種類です(【ホット◯◯◯円/アイス◯◯◯円】)。
提供は【11月30日】までの予定です。【かぼちゃ】の入荷状況によっては、早く終わることがあります。
写真とメニュー表はこちらです。
【URL】
送る前の確認:提供開始日と終了予定日が、店頭のメニュー表と同じになっているか。価格は税込か税別か、店頭の表記と揃っているか。
- 避けたい言い方:「数量限定!お急ぎください」のようにあおる言い方。終了が不確定なら、事実だけを書くほうが後の行き違いが少なくなります。
- 差し替える箇所:メニュー名、素材、価格、提供期間、URL。早く終わる理由は、お店で実際に起きうることだけを書く。
文例2:本日分の提供が終了したお知らせ
受け手の状況:季節メニューを目当てに来る常連の方。店に向かっている途中かもしれない。
配信形態:一斉配信(当日・タグで絞り込み)
この文面の狙い:来店前に知らせて、無駄足を減らす。明日以降の見通しも添える。
【店名】です。
本日分の「【メニュー名】」は、【13:40】に提供を終了しました。
お越しの途中の方には、申し訳ありません。
明日は【11:00】の開店から、通常どおりご用意する予定です。
ほかのドリンクとフードは、【18:00】のラストオーダーまでご利用いただけます。
送る前の確認:終了時刻と、他のメニューの営業時間が合っているか。送る前に、配信先が「季節メニューに関心のあるタグ」になっているか。一斉配信として送った内容は、取り消せません(公式マニュアルで、LINE公式アカウントの管理画面から送った一斉配信は送信取消できないとされています)。文面は短くても、一度で正しく書いてください。
- 避けたい言い方:「完売御礼」のようにお店側の喜びを前に出す言い方。来られなかった方への配慮が薄く見えます。
- 差し替える箇所:終了時刻、明日の提供予定、他メニューのラストオーダー。
文例3:原材料・アレルギーについての問い合わせへの自動返信
受け手の状況:季節メニューを注文する前に、アレルギーや苦手な素材を気にしている方。急いで答えがほしい。
配信形態:自動応答(キーワード「アレルギー」「原材料」など)
この文面の狙い:配信文に全部を書かず、確かな情報のある場所へ案内する。お店が答えられる範囲を正直に示す。
お問い合わせありがとうございます。
季節メニューの原材料については、店内の【メニュー表/掲示】に載せています。
ご不安な点やアレルギーのご相談は、その日の仕込みの状況を確認してお答えしますので、お手数ですが【電話番号】(【受付時間】)までお電話ください。
お電話がつながらないときは、このトークにお名前と気になる素材をお送りください。営業時間内に確認して返信します。
送る前の確認:電話の受付時間と、実際に出られる時間帯が一致しているか。自動で返すのは案内までで、「大丈夫です」といった可否の回答は自動応答に入れていないか。
- 避けたい言い方:「○○は入っていません」と断言する言い方。仕込みや仕入れによって変わりうる情報は、自動の文面で言い切らないほうが安全です。
- 差し替える箇所:原材料の掲示場所、電話番号、受付時間、トークでの返信時間帯。
文例4:夜のライブを知らせるお知らせ
受け手の状況:夜の時間帯に来店する常連の方。通常営業との違いが気になる。
配信形態:一斉配信(「夜営業」タグなどで絞り込み)
この文面の狙い:席数が減ること、ワンオーダーの条件、予約の要否を先に言う。
【店名】です。
【11月15日(土)】の【19:00〜20:30】、店内で【演奏者名】のミニライブを行います。
当日は座席をライブ用に並べ替えるため、ご利用いただける席は【16席】になります。ご予約は【予約ページ】からお願いします。
ライブ中は【ドリンク1杯】のご注文をお願いしています。
お食事だけの方は、【17:00〜18:30】のご来店だと落ち着いてお過ごしいただけます。
送る前の確認:並べ替え後の席数が、実際に置ける席数と合っているか。予約なしで来た方を、どう案内するかを店内で決めているか。
- 避けたい言い方:「いつもどおり営業しています」だけで、ライブ中の席の変化に触れない言い方。
- 差し替える箇所:日付、時間、演奏者名、席数、ワンオーダーの条件、食事のみの時間帯。
文例5:コーヒー教室の参加案内
受け手の状況:初めて教室に参加する方。持ち物や当日の流れが分からない。
配信形態:一斉配信+イベント予約のページ案内
この文面の狙い:申込の手順と、キャンセルの期限を一度で伝える。
【店名】のコーヒー教室「【教室名】」のご案内です。
【12月6日(土)】【14:00〜15:30】/定員【6名】/参加費【◯◯◯◯円】(【当日お支払い】)
内容:【ハンドドリップの基本と、淹れ比べ】
持ち物:【エプロン(なければお貸しします)】
お申込みはこちらから。
【予約ページURL】
キャンセル・日程変更は【12月3日(水)】までに、同じページからお願いします。
送る前の確認:申込ページの定員と、文面の定員が同じか。参加費の支払い方法が、予約ページと同じか。
- 避けたい言い方:「お気軽にどうぞ」だけで、費用や持ち物を書かない言い方。初めての方は、気軽かどうかより、何が必要かを知りたいものです。
- 差し替える箇所:教室名、日時、定員、参加費、支払い方法、持ち物、キャンセルの期限、URL。
文例6:貸切による営業時間の変更のお知らせ
受け手の状況:近隣の常連の方。いつもの時間に来ると入れないかもしれない。
配信形態:一斉配信(前週と前日の2回を配信予約)
この文面の狙い:「何時まで使えるか」を先頭に置き、理由は短くする。
【店名】です。
【11月22日(土)】は、【13:00】から貸切営業のため、一般のご利用は【12:30】のラストオーダー(【12:00】)までとなります。
【12:30】以降のご利用はお受けできません。
翌【23日(日)】は通常営業です。
ご不便をおかけしますが、よろしくお願いします。
送る前の確認:ラストオーダーと閉店の時刻を取り違えていないか。前週分と前日分の2通の日付が両方正しいか。
- 避けたい言い方:「貸切のためお休みです」と一日休業のように読める言い方。使える時間があるなら、時刻を明記します。
- 差し替える箇所:日付、貸切の開始時刻、ラストオーダー、翌日の営業予定。
文例7:ライブ前日のリマインド
受け手の状況:ライブの席を予約した方。当日の入り方に不安がある。
配信形態:リマインド配信(開催日の1日前の20:00など)
この文面の狙い:当日の受付の時刻と、困りごと(駐車場、雨)への答えを先に渡す。
【お名前】さま、明日【19:00】開演のミニライブのご案内です。
受付は【18:30】から、お席は【18:45】までにお越しの方から順にご案内します。
当店に駐車場はありません。【近隣のコインパーキング】をご利用ください。
雨の日も開催します。ご都合が悪くなった場合は、このトークでお知らせください。
送る前の確認:リマインドの終了日が、開催日になっているか。予約をキャンセルした方に届かない設定になっているか(公式では、キャンセルされた予約のリマインドは止まるとされています)。
- 避けたい言い方:「遅れないようにお越しください」のような、一方的に注意する言い方。
- 差し替える箇所:お客様名の差し込み、開演時刻、受付時刻、駐車場の案内、雨天時の対応。
文面に書くかどうかを迷ったときの判断表
季節メニューとイベントの文面は、書くことが多すぎると読まれず、少なすぎると行き違いが起きます。迷いやすい項目について、書くか、別の場所へ案内するかの基準を表にしました。
| 項目 | こうなら | こうする |
|---|---|---|
| 提供期間が入荷次第で変わる | 終了日が確定していない | 「〜までの予定」と書き、終了が決まったら別の1通で知らせる |
| 数量が限られている | 1日の数を決めている | 数を書くか迷うときは書かず、当日の終了連絡の手順(誰がいつ送るか)を決めておく |
| 原材料・アレルギー | 素材の組み合わせが日ごとに変わる | 配信文には載せず、メニュー表・掲示・電話へ案内する。表示の要否は、各自で確認する |
| イベントで席が減る | 通常のお客様が使う席が減る | 使える席数と時間帯を書く。予約の要否も書く |
| 参加費がある | 当日払いか、事前払いか | 払い方を文面と予約ページで揃える。決済を使う場合は、予約ページ側の設定を確認する |
| 雨天・荒天 | 屋内のイベントか | 開催するか中止するかの基準を、前日のリマインドに書く |
| 常連向けと新規向け | 同じ内容を両方に送る | 初めての方向けには場所と営業時間を足し、常連向けは短くする。タグで文面を分ける |
通常のお客様向けのクーポンの文面は、クーポン配布メッセージ(使い方・期限の書き方)の文例7つ|カフェ向けの言い回しと使いどころに別にまとめています。
送る前の確認と、確認が必要な点
- テスト送信:エルメには、友だちに送る前に自分のLINEで表示を確認するテスト送信があります。テストユーザーは、自分や店のスタッフのLINEアカウントを登録します。ステップ配信は、1通ずつ確認するか、一括テストで流れ全体を確認できます。
- 配信先の人数:タグで絞り込むと、予定配信者数が表示されます。予定より極端に多い、または少ないときは、タグの設定が誤っている可能性があると公式にあります。
- URLの扱い:「URLの変換を行わない」を選ぶと、開封数やクリック数の計測が使えなくなります。期間限定のメニューページなど、見られる期間を決めたいURLには、「URL表示期限・アクション設定」で表示期限を決められます。ただし、フォームやイベント予約のURLは、この設定の対象外とされています。
- 画像で知らせるとき:リッチメッセージは、画像にタップ時のアクションを付けたものです。画像は.pngか.jpg、10MBまで。タップでURLを開いたり、タグを付けたりできます。
- 取り消せないこと:一斉配信は、送信後に取り消せません。誤りがあれば、訂正の配信で対応します。
確認が必要な点
| 項目 | 確認できた内容 | 確認できなかった点 |
|---|---|---|
| 消費する通数 | 一斉配信の画面に予定配信者数が出る | 配信が月の通数にどう数えられるかは、読んだ一斉配信のページには書かれていませんでした |
| 配信頻度・販促表現 | — | LINE公式のガイドラインは、今回この記事では確認していません。配信前に、公式の最新の規約を確認してください |
| 自動応答の条件 | 営業時間外の自動返信の手順が公式にある | キーワードの一致の細かな仕様は、今回読んでいません。設定画面で確かめてください |
| プラン別の可否 | — | 今回読んだ配信・リマインド・リッチメッセージのページには、対象プランの記載がありませんでした |
活用例(架空の設計例)
以下は実際の事例ではなく、公式の機能を使った仮の設計例です。成果の数字は含みません。
お店:住宅街にある、席数が18の小さなカフェ。平日は常連が中心で、夜は週末のみ営業。
タグ:「季節メニュー関心」「夜営業」「教室参加済」の3つ。友だち追加時のアンケートや、予約時のアクションで付ける。
- 季節メニュー:開始の3日前に文例1を配信予約する。終了が見えてきたら、閉店前の13:30ごろに、その日の分が残っているかを店長が判断し、終了なら文例2を「季節メニュー関心」タグに配信する。
- 問い合わせ:「アレルギー」「原材料」の言葉には文例3を自動で返し、そのトークは店で確認する。
- ライブ:2週間前に、「夜営業」タグへ文例4を配信し、予約ページにはイベント予約を使う。前日の20:00に文例7のリマインドが届くようにする。
- 貸切:前週の月曜と、前日の夜に文例6を予約配信する。
この設計のポイントは、配信の担当と判断の時刻を決めていることです。文例の良し悪しより、「誰が、いつ、送る」が決まっているほうが、現場では効きます。
向かないケースと、私の見立て
LINEでは知らせないほうがよいケース
- アレルギーの個別の可否:お客様の体質や症状に関わる回答は、自動の文面やトークでなく、仕込みの状況を確認できる電話や対面でお答えするほうが、お互いに誤解がありません。
- 当日の急な満席・入店制限:店の前で待っている方には、LINEより店頭の声かけと貼り紙のほうが確実です。
- 高齢の常連が多い店:LINEを使わない方には、店頭の掲示やチラシで同じ内容を知らせます。
私の見立て3点
- 季節の告知は、始まる日より「終わる日」の知らせ方を先に決めたほうが、現場の負担が減ります。
- 文例は短くするより、「使える席」「時間」「費用」の3点を落とさないことを優先したほうが、問い合わせが減ると考えます。
- 配信先をタグで分けるのは手間ですが、全員に毎回送るより、関心のない方に負担をかけにくいと思います。
まとめ
カフェの季節メニューとイベントのお知らせは、期間、数量、席数、原材料、費用の5点がすれ違いの原因になりやすい領域です。7つの文例を、一斉配信、自動応答、リマインド配信の形に当てはめ、送る前に確認する手順(テスト送信、予定配信者数、取り消せないこと)を決めておくと、運用が安定します。イベント当日の案内はイベント当日の案内(持ち物・場所・集合時間)の文例7つ|セミナー・ワークショップ向けの言い回しと使いどころも参考になります。
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