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内見の候補日を何往復もやり取りしてしまう|予約ページに寄せる内見と、電話で決める内見の分け方

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月曜の朝、金曜の夜に届いていた「今週末、あの2LDKは見られますか」というLINEに返信を書く。土曜と日曜の午前を候補に出すと、「土曜は午後なら」と返ってくる。午後は別の案内が入っているので、日曜の夕方を出し直す。すると今度は「やっぱり来週平日の夜で」。1件の内見が決まるまでに4〜5往復し、その間に別のお客様の問い合わせも積み上がっていく。小さな不動産事務所では、こういう朝が珍しくありません。

この記事は、内見の日程調整で往復が増える理由を3つに切り分け、エルメ(L Message)の予約機能に寄せられる内見と、電話や人の判断で決めたほうがよい内見を分けるための記事です。事務所全体のLINE連絡の整え方は不動産の小さな事務所のLINE連絡を整える|内見の日程調整・書類案内・問い合わせの引き継ぎで扱っているので、ここでは「往復を減らす」一点に絞ります。

往復が増える原因を3つに切り分ける

「日程調整が大変」とひとことで言っても、原因は一つではありません。原因が違えば、効く手当ても違います。まず、直近で往復が多かった内見を3件思い出して、次の表のどれに当たるかを見てください。

この記事の流れ1往復が増える原因を3つに切り分ける2内見用の予約ページを作る順番とつまずき3予約ページに寄せる内見・寄せない内見の判断と運用ルール4活用例(架空の設計例)5向かないケースと、確認が必要な点6私の見立てとまとめ
図:この記事の流れ
原因見分け方寄せる手段
お客様側の都合が見えない(平日夜しか空かない、家族の予定待ち)最初の返信が「確認して連絡します」で止まる予約ページを送り、空き枠から選んでもらう。決められない人には、希望日を複数聞くフォームを先に送る
こちらの空きが見えていない(担当者のシフト、他の案内との重なり)候補日を出したあとで「その時間は別件が入っていた」と訂正する担当者のシフトを予約カレンダーに登録し、空き枠だけを見せる
物件側の条件が決まっていない(鍵の手配、入居中でオーナーや管理会社の承諾待ち)日程以前に「見られるか」が不明予約リクエスト(承認してから確定)にするか、電話や管理会社への確認を先に済ませる
往復が増える原因を3つに切り分ける表の見出し:原因お客様側の都合が見えない(平日夜しか空かない、家族の予定待ち)こちらの空きが見えていない(担当者のシフト、他の案内との重なり)物件側の条件が決まっていない(鍵の手配、入居中でオーナーや管理会社の承諾待ち)
図:往復が増える原因を3つに切り分ける

3つ目は、予約ページを作っても解消しません。ここを見誤って全件を予約ページに載せると、「確定したのに実は見られなかった」という訂正が増え、かえって信頼を落とします。予約ページに寄せるのは、物件側の条件が固まっている内見だけにする、というのが最初の線引きです。

LINEで解ける部分と解けない部分

場面LINEで解けるLINEでは解けない
空き枠の提示と選択予約ページから枠を選んでもらう空き枠そのものを決める判断(担当者の割り振り、移動の組み立て)
前日の確認予約日時を基準にしたリマインドの自動配信当日の遅刻や道に迷った連絡への対応
希望日の聞き取りフォームで第1〜第3希望を受け取る希望日の中から物件の都合に合わせて最終決定する判断
物件の空室・承諾の確認承認待ちの状態で受け付ける(リクエスト制)オーナーや管理会社への確認そのもの

内見用の予約ページを作る順番とつまずき

エルメのマニュアルでは、予約の機能は「サロン・面談予約」として説明されています(美容室や整体のほか、商談のような一対一の予約にも使えると案内されています)。内見は「一対一で、決まった時間だけ、人が付き添う」予約なので、構造としては合います。取得日は2026-10-09です。画面の名称や仕様は変わることがあるため、作る前に公式マニュアルで最新を確認してください。

手順1:個人かスタッフ複数かを決める(後から変えられない)

新規作成の最初に、運営形態を「個人」か「スタッフ複数」から選びます。この選択は、作成後に変更できないと案内されています。担当者が1人しかいない事務所でも、将来もう1人増える見込みがあるなら、最初からスタッフ複数にしておくほうが作り直しを避けられます。逆に、社長ひとりで案内している間は個人で十分です。

手順2:「コース」を内見の種類で分ける

コースには名称・所要時間・画像・料金を設定します。内見では料金は空にして、所要時間で分けるのが実用的です。たとえば「内見(30分)」「内見(60分・同日2物件)」「オーナー同席の内見(60分)」のように、準備や移動を含めた時間で切ります。所要時間を短く見積もると、次の枠が詰まって移動が間に合わなくなるので、実際の最長に合わせます。

手順3:シフトを登録し、受付の条件を決める

シフトはカレンダーでの選択、曜日単位の繰り返し(最長1年先まで)、CSVの一括取り込みのいずれかで登録できます。内見は「水曜は定休日」「土日は午前に内見、午後は契約対応」のように曜日で決まることが多いので、曜日の繰り返しが向いています。そのうえで、内見に関わる受付設定は次のように考えます。

設定項目内見での決め方つまずきやすい点
予約の前後の空き時間移動時間を入れる。事務所から物件まで15分なら、前後に15〜20分入れ忘れると、連続した内見が移動できない枠になる
受付締切「前日の17時まで」など。当日内見は電話に回す締切を置かないと、朝に当日の内見が入って鍵の手配が間に合わない
同じお客様の同時予約数1〜2件に抑える上限を置かないと、同じ人が枠を何件も押さえてしまう
リクエスト制(承認してから確定)オーナー承諾が必要な物件のコースだけ有効にする承認を忘れると、お客様は「確定待ち」のまま止まる。承認の担当と時間帯を決める
キャンセル期限前日までなど、鍵の返却や案内準備の都合で決める期限後のキャンセルは電話に誘導する文面を用意する

電話で受けた内見は、管理画面から手動で予約を追加できます。手動追加は受付上限に関係なく登録されると案内されているので、電話で受けた分も同じカレンダーに載せておけば、予約ページ側で重なって枠を出してしまう事故を避けられます。

手順4:リマインドとカレンダー連携

リマインドは、予約日時を基準にした「日時指定」と「経過時間指定」で配信タイミングを決めます。経過時間指定は23時間59分以内に限られるため、「前日の夕方」のように1日以上前に送りたいときは日時指定を使います。内見では「前日18時に集合場所と持ち物、当日朝に地図リンク」の2段が使いやすい形です。前日・当日の案内の漏れを防ぐ考え方は説明会の前日・当日の案内を送り忘れる|申込時期がばらばらでも漏れないリマインド配信の組み方でも扱っています。Googleカレンダーとの連携では、予約がカレンダーに反映され、カレンダーの予定を受付停止にも使えます。ただし連携はスタッフ1人につきカレンダー1つです。私用の予定が入ったカレンダーと連携すると、そこにある予定がすべて受付停止に影響しうる点には注意してください。

スプレッドシート連携を使う場合は、シート名を変えたり最終行を非表示にしたりすると更新が止まる原因になると案内されています。内見台帳として共有している表計算を連携先にする場合は、他の人が体裁を整える際にシート名を触らないよう、ルールを決めておいてください。

予約ページに寄せる内見・寄せない内見の判断と運用ルール

実際の運用では、物件ごとに「寄せる/寄せない」を決めておく表があると、誰が受けても同じ対応になります。判断は次の3問で足ります。

問いはいの場合いいえの場合
今すぐ案内できる状態か(空室、鍵の手配が済んでいる)予約ページ(承認なし)次の問いへ
承諾が要るだけで、断られることは少ないか予約ページ(リクエスト制)電話か管理会社に先に確認
お客様は日程の候補を自分で出せそうか予約ページのURLを送る希望日を聞くフォームを先に送る、または電話

そのまま使える運用ルール案

  • 予約ページを案内するのは、鍵の手配が済んでいる物件のみ。それ以外は「確認して本日中にご連絡します」と返し、確認後に案内する。
  • リクエスト制の承認は、毎日12時と17時の2回に決めて確認する。担当者が不在の日は代理を1人決めておく。
  • 電話で受けた内見は、その日のうちに手動で予約を追加する。
  • 前日のリマインドに、集合場所・所要時間・持ち物・キャンセル連絡先の4点を入れる。
  • キャンセル期限を過ぎた連絡は、LINEで返事を引き延ばさず電話に切り替える。
そのまま使える運用ルール案予約ページを案内するのは、鍵の手配が済んでいる物件のみリクエスト制の承認は、毎日12時と17時の2回に決めて確認する電話で受けた内見は、その日のうちに手動で予約を追加する前日のリマインドに、集合場所・所要時間・持ち物・キャンセル連絡先の4点を入れるキャンセル期限を過ぎた連絡は、LINEで返事を引き延ばさず電話に切り替える
図:そのまま使える運用ルール案

活用例(架空の設計例)

以下は実例ではなく、考え方を示すための架空の設計例です。成果の数字は含みません。

社長と営業1名、事務1名の不動産事務所を想定します。賃貸の内見が週に10件ほど入り、これまでは問い合わせ1件につき平均して何度か往復していた、という前提です。運営形態はスタッフ複数にして、社長と営業の2名のシフトを登録します。社長は火・木・土、営業は水・金・日の午前と夕方、というように曜日で分けて、曜日の繰り返しで1年分を入れます。

コースは「内見(30分)」「内見(60分)」「オーナー承諾が必要な物件の内見(60分)」の3つにします。前2つは承認なし、3つ目だけリクエスト制です。前後の空き時間は20分、受付締切は前日17時、同じお客様の同時予約は2件までにします。お客様がLINEで物件名を送ってきたら、事務の担当が物件の状態を見て、どのコースの予約ページを返すかを決めます。迷ったときは先に「内見の希望日を第3希望までお知らせください」というフォームを送り、回答が来たら担当が空きを見て予約ページか電話に誘導します。

予約が入ったら「内見予約済み」のタグを付け、前日18時にリマインドを送ります。キャンセルが出たらタグを外し、次の候補の人に空き枠を伝えます。タグの名前は物件の段階と分けて持つと、後から数えやすくなります。

向かないケースと、確認が必要な点

次のような内見は、予約ページに寄せないほうが安全です。

  • 入居中の物件で、住んでいる人の都合や立ち会い調整が要る場合。日程の最終決定が先方次第なので、確定前提の予約ページを見せると約束が崩れます。
  • 契約や審査に関わる込み入った相談を含む場合。内容を整理しながら進める必要があり、対面か電話のほうが誤解が少なくなります。
  • 当日の急な内見や、移動しながら状況が変わる案内。LINEは返信が遅れても気づかれにくいため、電話のほうが早く確実です。
  • 個人情報を詳しく書いてもらう必要がある場合。収集の範囲や扱いは自社の方針・規約と関係法令に沿って、各自で確認してください。

また、記事の内容のうち、公式で確認できた範囲と、確認が必要な点を分けておきます。

項目状況
サロン・面談予約の基本機能(シフト、受付条件、リマインド、連携)2026-10-09時点の公式マニュアルで確認
予約通知の文面に物件の住所などを差し込む方法公式で確認できませんでした。物件ごとに個別の案内を手で添える運用が確実です
コース数や同時に登録できる件数の上限公式で確認できませんでした
基本機能が使える料金プランの範囲公式で確認できませんでした(決済連携は有料プランと案内あり)。契約前に公式で確認してください
私の見立てとまとめ1往復の多くは「日程の問題」ではなく、物件側の条件が未確定のまま日程の話を始めていることから生まれます2リクエスト制は便利ですが、承認の担当と時間帯が決まっていないと、お客様を待たせる仕組みになります3全件を予約ページに寄せる必要はありません
図:私の見立てとまとめ

私の見立てとまとめ

私の見立て

  • 往復の多くは「日程の問題」ではなく、物件側の条件が未確定のまま日程の話を始めていることから生まれます。予約ページより先に、物件の状態を一言で分類する習慣のほうが効きます。
  • リクエスト制は便利ですが、承認の担当と時間帯が決まっていないと、お客様を待たせる仕組みになります。使うなら承認ルールとセットです。
  • 全件を予約ページに寄せる必要はありません。「寄せる内見」を最初は2〜3種類に絞り、残りは電話に残して、様子を見ながら広げるのが現実的です。

まとめ

内見の往復は、お客様の都合・こちらの空き・物件の条件、の3つのどれが止まっているかで対処が変わります。エルメの予約機能は、こちらの空きの見える化と前日の確認に強く、物件の承諾そのものは解きません。まずは鍵の手配が済んでいる物件のコース1つから始め、実際の運用で受付締切や前後の空き時間を調整してみてください。

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