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LINE公式アカウントの運用を一人で抱えていると、「今日は自分が休むと誰も返信できない」「休暇中の確認を頼みたいが、全部の画面を見せるのは不安」という場面が出てきます。エルメ(L Message)のスタッフ管理は、そうした場面で「見せる範囲と触れる範囲を人ごとに決めて、運用を分担する」ための機能です。この記事では、公式マニュアルで確認できた範囲(取得日:2026年10月9日)をもとに、招待の手順、権限を決めるときの考え方、運用ルールの作り方を、設定と運用ルールを中心に整理します。
スタッフ管理でできること・できないこと(公式で確認できた範囲)
まず前提として、スタッフ管理はプランによって使えるかどうかが変わります。公式サイトの料金表(2026年10月9日取得)では、次のように記載されています。
| プラン | 月額(税込) | スタッフ管理 |
|---|---|---|
| フリープラン | 0円 | 利用不可 |
| スタンダード | 10,780円 | 管理者+10人まで |
| プロ | 33,000円 | 制限なし |
つまり、無料プランのままではスタッフを招待できません。スタッフ追加は「スタンダードプラン以上」で使えると、操作マニュアル側にも書かれています。ここで注意したいのは、スタッフを増やしたいだけの理由でプロにする必要は、公式の記載上はないという点です。管理者に加えて10人までなら、スタンダードで足ります。人数が11人以上になりそうな場合に、はじめてプランの検討対象になります。
一方、公式の操作マニュアルには、次の点が書かれていませんでした。「公式で確認できませんでした」と割り切って、必要なら契約前にエルメの問い合わせ窓口で確かめてください。
- 権限の3区分(副管理人・運用者・サポート)それぞれで、具体的に何ができて何ができないかの一覧
- 削除したスタッフのアクセスが、いつ止まるか
- 招待URLの再発行方法
- プランが上がると権限の種類が増えるのかどうか
有料プランは契約期間の縛りがない旨が公式トップに書かれていますが、有料から無料へのダウングレードはできず、無料に戻すには解約して再接続する必要があり、その場合データは全削除になる、というのが公式の案内です。月額は日割り返金がなく、自動更新です。「とりあえず1か月だけ人数を増やして試す」という使い方は、このあたりを理解した上で判断してください。
招待の手順|管理者が行う側と、受ける側の流れ
公式マニュアルに沿って、招待から承認までの流れを整理します。画面の名称は更新で変わることがあるため、迷ったら公式の操作マニュアルを開いて見比べてください。
招待する側(管理者)
- 管理画面の右上にあるエルメアカウントの部分から「マイページ」を開く
- 左のサブメニューで「スタッフ管理」を選び、「スタッフを追加する」を押す
- スタッフ名を入力し、操作権限を付与するアカウントにチェックを入れて、権限の内容を選ぶ
- 招待用URLを発行し、コピーしてメールなどで本人に共有する
このとき最大の落とし穴は、招待URLの有効期限が24時間と記載されている点です。期限が切れるか、一度招待を使うと無効になります。再発行の方法は公式で確認できませんでしたので、「URLを送ったのに本人が見ていない」「別の人が先に開いてしまった」といった事態を避けるため、次の順番をおすすめします。
- 先に本人へ「今日の夕方に招待メールを送ります。受け取ったら当日中に承認してください」と連絡する
- 招待URLは、本人が確実に読むタイミングで発行する
- URLを他のスタッフが見る場所(共有チャットなど)に貼らない
招待を受ける側(スタッフ)
受ける側は、招待用URLからエルメにアクセスし、すでにアカウントがあればログイン、なければ新規登録をします。続いて「アカウント権限の承認」という画面が出るので「承認する」を押すと、アカウント一覧に運用アカウントが追加されます。ログアウトせずに切り替えられると公式に書かれています。つまり、スタッフ自身のアカウントを使って、会社のLINE運用アカウントを開く形になります。
ここで一つ、運用ルールとして決めておきたいことがあります。それは「スタッフがエルメに登録するメールアドレスを、個人のものにするか、会社・店舗のものにするか」です。公式マニュアルには、この点の推奨は書かれていません。個人のアドレスで登録すると、退職時に本人側のアカウントだけが残ります。後で触れる「削除」の手順とセットで、あらかじめ方針を決めておくと安心です。
権限の決め方|「できる人を絞る」から始める
公式では、運用スタッフの区分として「副管理人・運用者・サポート」の3つが挙げられており、機能ごとに細かく権限を設定できて、任せたい作業だけを割り振れると説明されています。権限は、スタッフ管理の権限を持つ人がいつでも変更できます。また、権限が付与されていない機能は、左メニューが灰色になり、アクセスできません。
どの区分で何ができるかは前述のとおり公式で確認できませんでしたので、ここでは「区分の名前」ではなく「機能ごとに許可を足していく」考え方で、権限設計の手順を紹介します。
手順1:作業を「見る・返す・作る・送る・設定する」に分ける
スタッフに任せたい仕事を、次の5段階に並べてみてください。右に行くほど、ミスしたときの影響が大きくなります。
| 段階 | 例 | ミスの影響 | 任せる目安 |
|---|---|---|---|
| 見る | 友だち情報の確認、チャット履歴の閲覧 | 小 | 最初の1週間から |
| 返す | 1:1チャットでの返信 | 中(お客様に直接届く) | 返信ルールを読んだ後 |
| 作る | テンプレートやフォームの下書き | 中 | 管理者のチェックが入る体制なら |
| 送る | 一斉配信・ステップ配信の実行 | 大(全員に届く) | 少人数に限定 |
| 設定する | リッチメニュー、自動応答、連携、スタッフ管理 | 大(全体に影響) | 管理者・副管理人のみ |
手順2:人の役割を3パターンに寄せる
人数が多いと設計が複雑になります。まずは「全部見られる責任者」「日常の返信担当」「見るだけの人」の3つの型に寄せて、各型に対応する権限をメモしておく方法が実用的です。公式の3区分とは別の、自分のための整理です。
- 責任者型:設定変更と配信実行まで担当。人数は最小限に
- 返信担当型:1:1チャットとテンプレートの利用が中心。配信の実行は不可
- 閲覧型:状況の確認だけ。外部の協力者や、引き継ぎ前の新人に向く
手順3:付与したら必ず本人の画面で確認する
権限を設定したら、本人にログインしてもらい、「見えるはずの画面が見えるか」「触らせたくない機能が灰色か」を一度確認します。管理者の画面だけを見ていても、実際にスタッフにどう見えるかは分かりません。
運用ルールの決め方|最初に紙に書いておく6項目
機能を設定しただけでは、運用は安定しません。スタッフが増えるほど、「誰が何を送ってよいか」が曖昧になります。次の6項目を、A4一枚程度でよいので文章にしておくことをおすすめします。同じテーマを「引き継ぎ」の観点から扱った記事はLINE公式アカウントの運用が担当者個人に依存して引き継げない問題の解き方|運用ルールの文書化と、エルメのスタッフ管理・タグ命名ルールの決め方にあります。こちらでは、日々の運用に絞って整理します。
- 1. 誰が管理者で、スタッフ管理の画面を触れるのは誰か(原則として1〜2人)
- 2. 招待・権限変更・削除を行うときの手順と記録(日付・相手・変更内容)
- 3. 配信を実行してよい人と、配信前に確認を受ける人
- 4. 1:1チャットで対応してよい範囲と、管理者へ引き継ぐ条件
- 5. スタッフが辞めた・担当を外れたときの当日の作業
- 6. 権限の棚卸しをするタイミング(例:毎月の月初)
特に5番は重要です。公式マニュアルには「削除」ボタンがあることは書かれていますが、削除後のアクセスがいつ止まるかは記載されていません。そのため、削除したあとに、本人のアカウントで実際に開けなくなったことを確認する手順まで、ルールに入れておくと安全です。
複数人で通知を分けたい場合は、エルメの通知設定を担当者ごとに分ける方法|複数人でLINE対応するときの設計【2026年8月の更新】で、通知まわりの設計を扱っています。また、チャット対応の決めごとはエルメの1:1チャットの使い方と、複数人で対応するときの決めごとが参考になります。
つまずきやすい点と対処
| 困りごと | 考えられる原因 | 対処の方向 |
|---|---|---|
| 招待したのに本人が承認できない | 招待URLが24時間で無効になった、または既に使われた | 公式で再発行方法は確認できませんでした。新しく招待をやり直す形で対応し、不明な場合は公式へ問い合わせ |
| スタッフの左メニューが灰色 | その機能の権限が付与されていない | スタッフ管理から権限を見直す。ただし必要最小限を維持 |
| 誰が設定を変えたか分からない | 変更履歴を残す運用がない | 公式で履歴の記載は確認できませんでした。手書きの変更メモを運用ルールに入れる |
| 人数が上限に近い | スタンダードは管理者+10人まで | 使っていないアカウントを整理。足りなければ、プロ(制限なし)を比較検討 |
活用例(架空の設計例)
以下は実在の事例ではなく、考え方を示すための架空の設計例です。成果の数字は含みません。
架空の「小さな教室運営の事務所」を想定します。運営者(代表)、事務スタッフ2名、週2日だけ手伝う協力者1名の4人でLINEを運用しています。以前は代表のスマホだけで対応していたため、代表が移動中だと返信が止まりがちでした。
- 代表:管理者。スタッフ管理、リッチメニュー、配信の実行を担当
- 事務スタッフA・B:1:1チャットの返信とテンプレート利用を担当。配信は「下書きまで」とし、実行は代表が確認してから
- 協力者:最初は閲覧のみ。1か月運用して問題なければ、返信まで広げる
- 月初に、代表が15分で権限一覧を見直す。退職・担当替えがあれば当日中に削除し、本人の画面で確認
このように「最初は狭く与え、慣れたら広げる」順番にすると、権限を増やす判断が管理者の手元に残ります。逆に「最初は全員に全部の権限を渡し、問題が起きてから絞る」やり方は、お客様に誤った一斉配信が届いてからでは遅い、という点が難点です。
私の見立て
- スタッフ管理は「人を増やす機能」ではなく「責任の範囲を文章にする機能」だと考えています。設定の前に、誰が何を送るかを紙に書くのが先です。
- 招待URLが24時間という短さは、安全面の工夫と受け取れます。ただ、運用側は「本人が確実に承認できる日に発行する」配慮が必要だと感じます。
- 公式で確認できなかった点(区分ごとの具体的な権限、削除後の挙動)は、契約前に問い合わせるか、まず少人数で試して実際の画面で確かめるのが現実的です。
スタッフ管理を始める前のチェックリスト
- 有料プラン(スタンダード以上)に切り替える必要があるか確認した(無料では不可)
- 招待するスタッフの人数が、管理者+10人以内に収まる
- スタッフが使うメールアドレスの方針(個人か会社か)を決めた
- 任せる作業を「見る・返す・作る・送る・設定する」に分けた
- 配信の実行者と確認者を決めた
- 辞めたとき・担当替えのときの当日の作業を書いた
- 月初の権限棚卸しを予定に入れた
無料プランで先に基本の動きを確かめたい場合は、まず無料で触ってみて、スタッフを増やす段階になってから有料へ切り替える順番でも問題ありません。ただし、有料から無料には戻せませんので、切り替えは慎重に。
まとめ
エルメのスタッフ管理は、無料プランでは使えず、スタンダードで管理者+10人まで、プロで制限なし、というのが公式の料金表(2026年10月9日取得)の記載です。招待はマイページの「スタッフ管理」からURLを発行して共有し、受ける側が「承認する」を押して完了します。URLは24時間有効という点が、実務上いちばん気をつけたいところです。
権限は「区分の名前」よりも、「見る・返す・作る・送る・設定する」のどこまでを任せるかで考えると、迷いにくくなります。そして機能の設定と同じくらい、「誰が・いつ・何を変えたか」を残す運用ルールが大切です。まずは責任者1人と返信担当1人のような最小の形から始めて、月初の棚卸しで広げるかどうかを決めてください。
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