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スタッフ個人のLINEで顧客対応していて、退職時に困る|窓口を公式アカウントへ移す手順

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「あの子のLINEに全部入っているので、本人に聞かないと分かりません」。スタッフが辞める日が決まった途端、こんな言葉が出てきて慌てた経験はないでしょうか。小規模な店舗や教室では、お客様や保護者とのやりとりを、スタッフ個人のLINEで始めてしまうことがよくあります。最初は手軽で早いのですが、人が替わる場面で一気に問題になります。

この記事は、スタッフ個人のLINEで顧客対応をしている状態から、窓口を事業側のLINE公式アカウントへ移していく手順に絞って整理します。ずらして言えば「スタッフ 個人LINE」「顧客 連絡 退職」「引き継ぎ LINE」で悩んでいる方向けです。属人化そのものの考え方は別記事に譲り、ここでは「個人LINEからの切り替え」だけを扱います。機能の説明は、エルメ公式マニュアルとLINEヤフー for Businessの公式ページで確認できた範囲に限ります(確認日:2026-10-10)。

個人LINEでの顧客対応が、退職の日に困る理由

まず、何が困るのかを具体的に並べます。現場で起きやすいのは次のような場面です。

この記事の流れ1個人LINEでの顧客対応が、退職の日に困る理由2原因を3つに切り分ける|どこが属人化しているのか3LINEで解ける部分と、解けない部分4切り替えの手順|窓口を事業側のアカウントへ移す流れ5運用ルール案と、退職時チェックリスト6活用例(架空の設計例)と、向かないケース7私の見立て3点とまとめ
図:この記事の流れ
  • お客様の連絡先が、スタッフのスマホの友だち一覧にしかない。
  • 「前回はこう言っておいて」という約束が、トーク画面の中にしか残っていない。
  • スタッフが休んだ日や辞めた後に、お客様のメッセージに誰も気づけない。
  • お客様から見ると「あのスタッフさん」とやりとりしていたのに、急に返事が来なくなる。
  • 端末の機種変更や、LINEアカウントの引き継ぎ操作の失敗で、履歴を見られなくなる。

ここで大切なのは、問題の中心は「LINEを使っていること」ではなく、「窓口と履歴がスタッフ個人の持ち物になっていること」だという点です。個人のアカウントは、その人が辞めれば事業側から触れなくなります。お客様との接点が、事業の資産ではなく個人の持ち物になってしまうわけです。

もう一つ、見落とされがちなのが、スタッフ本人の側の負担です。プライベートのLINEと仕事の連絡が同じ画面に並ぶため、休日や夜にも通知が来ます。辞めた後も元のお客様から連絡が来て断りづらい、という声も想像できます。切り替えは、事業のためだけでなく、スタッフを守るための整理でもあります。

原因を3つに切り分ける|どこが属人化しているのか

「個人LINEをやめる」と一言で言っても、困っている中身は人によって違います。先に3つに切り分けておくと、対処の順番が決めやすくなります。

困りごと原因の例最初に取る対処
お客様の連絡先が事業側にない個人LINEで友だち追加している/電話番号やメモが残っていない事業側のLINE公式アカウントへの友だち追加をお願いする導線を作る
履歴・約束事が見えないトーク画面にしか内容が残っていない今後のやりとりを公式アカウントの1:1チャットに移し、メモ欄に要点を残す
誰が対応するか決まっていないスタッフごとに窓口が別れている/休むと止まる担当の振り分けと権限を決め、スタッフ管理で全員を同じアカウントに入れる
辞めたあとの権限が整理されていない招待したままのスタッフが残る退職時の権限削除を手順に入れる
原因を3つに切り分ける|どこが属人化しているのか表の見出し:困りごとお客様の連絡先が事業側にない履歴・約束事が見えない誰が対応するか決まっていない辞めたあとの権限が整理されていない
図:原因を3つに切り分ける|どこが属人化しているのか

特に上の2行は「個人LINEの履歴を、そのまま事業側へ引っ越せるか」という疑問につながります。個人LINEのトーク履歴を、LINE公式アカウントやエルメに移す方法は、今回確認した公式ページでは見つかりませんでした(公式で確認できませんでした)。そのため、過去のやりとりを丸ごと移す前提ではなく、「ここから先のやりとりを事業側に置く」と割り切る設計が現実的です。

LINEで解ける部分と、解けない部分

エルメやLINE公式アカウントは便利ですが、この悩みのすべてを解決するわけではありません。解ける部分と解けない部分を分けて見ておきます。

項目LINE公式アカウント+エルメで解ける解けない・別の工夫が必要
窓口お客様との連絡を、事業のアカウントの1:1チャットに集約できるお客様がこれまでの個人LINEに連絡し続けるのを止めることはできない
複数人での対応スタッフ管理で複数人が同じアカウントを扱える(スタンダードプラン以上)担当の割り振りルール自体は、運用側で決める必要がある
履歴・状況1:1チャットで履歴を確認でき、対応ステータスやメモで状況を残せる履歴の保存期間は、エルメの公開マニュアルのチャット画面の説明には記載がなく、公式で確認できませんでした
辞めた人の権限スタッフ一覧から削除できる削除し忘れの防止は、退職時チェックリストなど運用で担保する
過去のトーク(確認できませんでした)個人LINEの履歴の移行は、公式で確認できませんでした

LINE公式アカウント自体のメンバー管理は、LINEヤフー for Businessの権限設定マニュアルによると、設定の「権限管理」からメンバーを追加します。認証用URLを発行して共有する流れで、1アカウントあたりの登録は権限の種類に関係なく100人まで、URLは発行から24時間で失効し、1人につき1回のみ有効とされています。

切り替えの手順|窓口を事業側のアカウントへ移す流れ

ここからは、実際の切り替えの流れです。機能名は公式マニュアルの表記に合わせています。

手順1:事業側の受け皿を作る

  1. LINE公式アカウントを用意し、エルメと接続する(接続手順はエルメ公式マニュアルを参照)。
  2. エルメの管理画面で、1:1チャットを開き、友だちの状況を確認できる状態にしておく。
  3. 1:1チャットの「送信ユーザー名」を設定する。設定すると、友だちのトーク画面に「送信ユーザー名 from 公式アカウント名」の形式で表示されます。初期設定のままでは表示されません。

3つ目はスタッフ名の見せ方に関わります。担当者名を出すか、店名のみで統一するかは事業側で決めて構いません。個人名を出さない設計にしておくと、担当が替わってもお客様に違和感が出にくくなります。

手順2:スタッフを招待し、権限を絞る

エルメのスタッフ管理(公式マニュアル:スタッフ管理)では、マイページの「スタッフ管理」から「スタッフを追加する」を選び、スタッフ名・対象アカウント・権限を指定して、招待用URLを発行します。公式には、招待URLの有効期間は24時間とされています。権限は「副管理人」「運用者」「サポート」の3区分で、機能ごとに許可する範囲を細かく設定できます。スタッフを追加できるのはスタンダードプラン以上です(公式マニュアルの記載。確認日2026-10-10)。

エルメ側の詳しい始め方は、エルメのスタッフ管理の始め方|招待・権限・運用ルールの決め方にまとめています。

手順3:お客様に新しい窓口を案内する

  • 個人LINEで連絡しているお客様に、事業側のLINE公式アカウントを友だち追加してもらう案内を送る。
  • 案内文には「今後のご連絡はこちらで承ります」と理由を一言添える。
  • しばらくは両方で連絡が来る前提で、個人LINEに来たメッセージは公式アカウント側に転記して対応する。
  • 一定期間が過ぎたら、個人LINEでは業務連絡をしないルールにする。

友だち追加の案内に使うURLやQRコードの取得方法は、LINE公式アカウント側の画面で確認してください(今回の記事では手順を確認していません)。

手順4:対応の状況を1:1チャットに残す

エルメの1:1チャットには、友だちごとの「対応ステータス」と「メモ」があります。公式マニュアルでは、初期設定のステータスとして「質問」「トラブル」「クロージング」「クレーム」などが挙げられ、名前・色・並び順は編集できるとされています。引き継ぎの場面では、次のような使い分けが考えられます。

  • ステータス:誰かが対応中か、返信待ちか、完了かを一目で分ける。
  • メモ:約束事(希望の時間帯、前回の対応内容、注意点)を短く書く。
  • 送信ショートカットや自動確認済みなどのチャット設定:チームの使い方に合わせて決める。

なお、過去の履歴がどのくらいの期間残るかは、エルメの公開ページでは確認できませんでした。重要な約束事は、履歴に頼らずメモや別の記録にも残す方が安全です。顧客対応の記録の取り方は、顧客対応の記録の残し方|対応履歴ノートの項目と、LINEのやりとりとの紐づけ方で詳しく扱っています。

つまずきやすい点

つまずき起きる理由対処
招待URLが開けない有効期間が24時間で、期限切れや一度使用済みだと無効になる再発行して、できるだけすぐ共有する
スタッフが運用アカウントを見つけられない承認後にアカウント一覧へ追加される仕組み招待を受けた側が承認画面を済ませたか確認する
お客様がずっと個人LINEに連絡してくる案内が一度だけで終わっている案内を数回に分け、個人LINEの自動返信的な文言で誘導する
誰が返したか分からない担当者名の見せ方を決めていない送信ユーザー名とメモの書き方を決める

運用ルール案と、退職時チェックリスト

仕組みを作っても、ルールがなければ元に戻ります。小規模な現場で回しやすい運用ルールを案として挙げます。そのまま使わず、自分たちの規模に合わせて削ってください。

運用ルール案

  1. 業務連絡は事業のアカウントで行う。個人LINEでの業務連絡は、やむを得ない場合のみ、後で転記する。
  2. お客様ごとの約束事は、メモ欄に1〜3行で書く。
  3. 新しい担当者が入る日は、その日のうちに権限を付与する。
  4. 権限は必要な範囲だけにする(任せる作業だけ許可)。
  5. 月に一度、スタッフ一覧に不要な人が残っていないか見直す。
運用ルール案業務連絡は事業のアカウントで行うお客様ごとの約束事は、メモ欄に1〜3行で書く新しい担当者が入る日は、その日のうちに権限を付与する権限は必要な範囲だけにする(任せる作業だけ許可)月に一度、スタッフ一覧に不要な人が残っていないか見直す
図:運用ルール案

退職時チェックリスト

  • エルメのスタッフ一覧から、該当スタッフを削除した。
  • LINE公式アカウント側のメンバー(権限管理)にも該当者が残っていないか確認した。
  • 対応中のお客様のメモと対応ステータスを更新した。
  • 新しい担当者名を決め、必要ならお客様に案内した。
  • 個人LINEで連絡していたお客様のリストを作り、案内状況を記録した。
  • スマホの共有設定、通知設定を見直した。

担当者が休んだ日の代理対応の考え方は、担当者が休んだ日の代理対応ルール|連絡の振り分けと引き継ぎメモの型も参考になります。

活用例(架空の設計例)と、向かないケース

以下は架空の設計例です。実在の店舗の事例ではなく、成果の数字もありません。

架空の設計例:スタッフ3人の小さな教室

生徒の保護者との連絡を、スタッフ3人がそれぞれ個人LINEで行っている教室を想定します。ある月の終わりに、ベテランのスタッフが退職する予定が決まりました。この教室では、次のような順で切り替えを進める設計が考えられます。

  1. 事業側のLINE公式アカウントとエルメを用意する。
  2. 残る2人のスタッフを、運用者として招待する(必要なら副管理人を決める)。
  3. 保護者に「今後のご連絡はこちらで」と案内を送る。
  4. 対応ステータスを「確認中」「返信待ち」「完了」の3つに整理する。
  5. 退職前に、引き継ぎメモを各保護者のメモ欄に書いておく。
  6. 退職日にスタッフ一覧から権限を削除し、チェックリストを完了させる。

ポイントは、退職日の前に「事業側で見られる状態」を作っておくことです。当日に慌てて画面を探す必要がなくなります。

向かないケース

  • 緊急性が高い連絡:電話や対面が適切です。LINEの返信を待つ運用にしないでください。
  • 個人情報を詳しく扱う判断:何をLINEで受け取るかは、各自の方針や規約に従って確認してください。
  • お客様が個人的な関係でスタッフとつながっている場合:事業の連絡と私的な連絡を分ける話し合いが先です。
  • スタッフが1人だけで、退職の予定もない場合:まず優先すべき課題かを見直してください。

法律や労務に関わる判断(退職後の顧客情報の扱いなど)は、この記事では行いません。必要に応じて専門家や自社の規程を確認してください。

私の見立て3点とまとめ1最初に決めるのは機能ではなく「窓口はどこか」です2履歴の移行を期待しすぎないことです3退職は、権限の削除という作業に落とせます
図:私の見立て3点とまとめ

私の見立て3点とまとめ

私の見立て

  1. 最初に決めるのは機能ではなく「窓口はどこか」です。窓口を決めずにツールだけ増やすと、個人LINEと公式アカウントの二重管理になります。
  2. 履歴の移行を期待しすぎないことです。確認できる公式情報の範囲では、移行機能は見つかりませんでした。「これから先」を整える方針が現実的です。
  3. 退職は、権限の削除という作業に落とせます。人に頼らない手順(チェックリスト)にしておくと、慌てずに済みます。

まとめ

スタッフ個人のLINEで顧客対応をしていると、退職や休みの場面で窓口と履歴が止まってしまいます。切り替えの流れは、事業側のアカウントを用意し、スタッフを権限付きで招待し、お客様に新しい窓口を案内し、対応状況を1:1チャットに残す、という順です。エルメのスタッフ管理はスタンダードプラン以上で使える点、履歴の保存期間や過去のトークの移行は公式で確認できなかった点は、契約前に公式で確認してください。

まずは無料プランで1:1チャットの画面や対応ステータスを触ってみて、自分たちの規模で回るかを確かめるのが近道です。

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