広告(アフィリエイトリンク)を含みます。公式情報は2026年10月9日に確認した範囲です。
閉店後、レジ横の引き出しから台帳を出して、お客様の名前を探す。「前回までで7個だったはず」と思って開いたら、別のページに同じ名前の行が二つある。スタンプカードの現物は「今日は持ってきていない」と言われ、台帳の記録だけで特典を出すかどうか迷う。紙でポイントを管理していると、こういう場面が週に何度か起きます。この記事は、紙のポイント管理(台帳やスタンプカード)をLINEに移したいときに、移す前に何を決めればよいか、LINE公式アカウントのショップカードとエルメのポイントカードのどちらを選ぶか、設定でつまずきやすい点はどこかを整理します。「スタンプカード アプリ」を探している方にも、仕組みの違いが分かるように書いています。
クーポンやショップカードとエルメの役割分担そのものはLINE公式アカウントのクーポン・ショップカード機能とエルメの使い分け|どちらで何をするかの判断軸で、移行後にお客様へ送る案内文はポイント・スタンプのご案内の文例7つ|小売店・サロン向けの言い回しと使いどころで扱っています。この記事は「紙からの引っ越し」に絞ります。
台帳の何が困るのか:紙のポイント管理で起きる4つのズレ
「ポイント 管理 紙」で困っていると言っても、原因は一つではありません。原因ごとにLINEで解ける度合いが違うので、先に切り分けます。
| 困りごと | 起きる原因 | LINEで解けるか | 解けない部分 |
|---|---|---|---|
| 貯まり具合を本人も店も把握できない | 記録が台帳とカードの二か所に分かれている | 解ける。ポイントの記録が一か所(LINE上のカード、または友だち情報)にまとまる | お客様がLINEを使っていなければ記録できない |
| 同じ日に二重で押してしまう | レジが混んでいて、押した記憶が曖昧 | 解ける。ショップカードは初期設定で同じ日に同じ人へは付与されない。エルメのQRコードアクションにも当日中は再稼働しない設定がある | 店員が手で付ける特例(お詫びで追加など)は別の取り決めが必要 |
| カードの紛失・持参忘れ | カードが財布に入っていない | 解ける。スマホの中に入る | スマホの電池切れや通信不良の日の逃げ道は店側で決める |
| 誰がいつ付けたか追えない | 台帳に日付や担当を書き忘れる | 一部解ける。ショップカードは利用履歴を期間別に確認できる | 履歴で名前とアイコンが出るのは認証済みアカウントのみ(公式の記載) |
四つ目の行は見落としがちです。ショップカードの利用履歴の表示は、アカウントの認証状況やブロック、同意事項の状況で表示されないことがあると公式に書かれています。「履歴で全員の名前が見える」前提で運用を組むと、あとで困ります。
移す前に決める3つの線引き(ここが決まらないと設定が止まる)
設定画面を開く前に、次の三つを紙に書き出してください。どれも、後から変えるのが面倒な項目です。
線引き1:今の台帳の持ち点を、どう引き継ぐか
紙のカードに7個スタンプがある人を、LINEのカードでは何個から始めるか。これは公式のマニュアルに「引き継ぎの方法」として書かれているわけではありません(公式で確認できた範囲では、移行専用の手順の記載は見当たりませんでした)。現実的な選択肢は、次の三つです。
- 切替日で区切る:切替日以降の来店からLINEで貯め、紙のカードは「使い切りまで有効」と決める。事務は最も軽い
- 持ち点を一度だけ手で加算する:店側で本人確認をして、紙のカードを回収した上でLINE側へ加算する。誰に何点付けたか、台帳に残す
- 紙のカードは回収せず、期限を決めて並行運用する:期限日を告知し、それ以降は紙を受け付けない
おすすめは一つ目か三つ目です。二つ目は、加算の記録ミスがそのままトラブルになります。やる場合は、加算した日付・点数・確認者を台帳に残してください。
線引き2:何を「特典」にするかと、期限
ショップカードでは、ゴール特典と途中の特典、カードの有効期限(最終利用日から数えるか、初回利用日から数えるか)を選びます。紙のカードの期限の考え方と合わせないと、お客様が「前は期限がなかった」と感じます。紙に期限がなかったなら、期限なしを基本にして、考え直すのは運用が回ってからで十分です。
線引き3:ポイントを付ける人と場所
QRコードを読み取ってもらう形は、レジ横に置くか、スタッフが画面を見せるかで運用が変わります。レジ横の印刷QRは、店に来ていない人が写真から読み取れてしまう可能性があります。ショップカードの付与用QRコードには読み取り期限などを設定できる、と公式に書かれています。ただ、不正利用への強さについては公式で確認できませんでした。盗撮・転送が気になる店は、スマホ表示のQRをスタッフが見せる方式を基本にすると安心です。
どちらで作るか:条件で選ぶ早見表
| あなたの状況 | 向く選択 | 理由 |
|---|---|---|
| まず最小の手間で始めたい。ゴールと特典がシンプル(例:10個で1杯無料) | LINE公式アカウントのショップカード | 専用の作成画面で、背景画像・ゴール特典・有効期限を設定できる。リッチメニューを何枚も作る必要がない |
| すでにエルメで友だちをタグ分けしている。ポイント到達でタグ付けや自動メッセージも動かしたい | エルメのポイントカード | 友だち情報管理の「ポイント」と、ポイント到達時のアクションを組み合わせられる |
| リッチメニューを2つまでに収めたい(フリープラン) | ショップカード | エルメのポイントカードは、ポイント数に応じたリッチメニュー画像が必要。フリープランのリッチメニューは2つまで |
| 紙より先に、お客様がLINEを見るかが不安 | 紙と併用(期間限定) | 移行を急がず、一部のお客様に先に案内して反応を見る |
料金について。エルメの公式トップの表記(2026年10月9日取得)では、スタンダードが月額10,780円(税込)、フリーは無料でリッチメニュー2つまでです。ポイントカード機能のマニュアルでは、対象がスタンダード以上と読み取れる記載がありました(本文のなかの誤記らしき表現があり、念のため契約前に画面で確認してください)。ショップカード側のプラン条件は、該当ページに記載が見当たりませんでした。
手順:ショップカードで移す場合/エルメで移す場合
A. ショップカード(LINE公式アカウントの管理画面)
- カード作成画面で、背景画像(JPG/PNG、3MB以下、推奨1920×960px)、ポイントのデザイン、ゴール特典、カード名(20文字まで)を決める。カード名は保存後1時間は変更できない
- 特典は「特典チケット」を事前に作って選ぶ形。ゴール前の途中特典も設定できる
- 有効期限の基準(最終利用日/初回利用日)と、期限前の通知を決める。期限通知は「LINEウォレット」のアカウントから届き、配信通数にはカウントされないと公式にある
- 印刷用QRか、スマホ表示QRを作る。ポイント取得制限は初期設定が「同じ日に同じ人へ付与しない」(0時リセット)で、すべての付与QRに適用される
- 「保存してカードを公開」を押す前に、下書き保存でスタッフ全員にプレビューを見せる
つまずきやすい点が三つあります。第一に、公開停止は元に戻せません。「テスト用に公開してみる」はおすすめしません。第二に、ゴール到達後にランクアップカードを作らない場合は、同じカードが再発行される挙動で、設定では変えられないと公式にあります。「ゴールしたら終わり」にはならない、と知った上で設計してください。第三に、LINEのバージョンが古い(10.6未満)お客様や、古いOSでは正しく表示されません。
B. エルメのポイントカード
エルメの公式マニュアルでは、リッチメニュー・友だち情報管理・QRコードアクションの三つを組み合わせます。流れは、(1)メインメニューとポイント表示用メニューを作る、(2)両者を行き来するメニュー切り替えを設定する、(3)友だち情報管理で情報タイプ「ポイント」を作り、「何度でも稼働」にする、(4)QRコードアクションで「ポイントをプラス」を設定する、(5)QRコードを取得して印刷する、です。
| 設定項目 | 確認ポイント | 間違えたときの症状 |
|---|---|---|
| 情報タイプ | 「ポイント」を選ぶ。保存後は変更できない | 作り直しになる |
| 稼働設定 | 「何度でも稼働」にする | 「一度のみ」だと一人に一回しか加算されない |
| 連続アクション制限 | 「アクション稼働当日中は稼働しない」 | 同日に何度でも加算される |
| メニュー画像の枚数 | ポイント数と画像が一致しているか | 切り替え後にポイントが0に見える |
| 満点時のリセット | ポイントを0に上書きする設定 | 次回以降のポイントが貯まらない |
公式マニュアルの中で、ポイント用メニューの枚数が「12枚」と「22枚」の二通りで書かれており、どちらが正しいか本文からは判断できませんでした。実際の画面で必要な枚数を確認してから、画像制作に入ってください。
切替期の運用ルール案:そのまま貼れるチェックリスト
- 切替日と紙の受付終了日を、店頭と友だち向けの両方に告知した
- 紙のカードの持ち点は、レジで確認し、台帳に「日付・点数・担当」を残してから、LINE側へ移した
- 「LINEが使えない日」(スマホ不調、通信不良)の対応は、1枚の紙メモで全員が同じ答えをする(例:来店記録を台帳に残し、後日付与)
- 付与用QRの置き場所を一か所に決め、写真を撮られたときの対応も決めた
- ゴール到達の特典を渡すときの、スタッフ間の確認方法を決めた
- カードの公開停止・差し替えは、店主だけが行う
この六項目のうち、四つ目と六つ目は、あとから揉めやすい項目です。特に公開停止は戻せないので、権限を絞ってください。
活用例(架空の設計例)
ここからは架空の設計例です。実在のお店の事例ではなく、成果の数字もありません。
設定:スタッフ3人の小さなコーヒースタンド。紙のスタンプカードは10個で1杯無料、台帳には常連30人ほどの名前がある。ショップカードで移行する。
- 切替日を月初の1日にして、その2週間前から会計時に「来月からLINEでも貯められます」と口頭で案内
- 紙の持ち点は、期限を切替月の末日にして並行運用。期限までに使い切れない人のみ、レジで台帳に記録して加算
- 付与QRはスタッフがスマホ画面で見せる方式。印刷QRは置かない
- ゴールは10個。途中の5個目に小さな特典(トッピング1回無料)を設定
- 毎週金曜の閉店後、スタッフの一人が「紙で押した人」「LINEで押した人」の件数を台帳の端にメモ
この設計のポイントは、並行期間を短く区切ったこと、付与の方法を一つに絞ったことです。逆に言えば、二つの方法をずっと並べると、確認の手間が増えます。
向かないケース:紙のままがよいとき
- 来店客の多くがLINEを使っていない(高齢のお客様中心の店など)。LINEに移すと、使えない人を置き去りにしてしまう。紙を残したほうがよい
- 1日の来客が多く、レジ前でQRを読み取る数秒が行列になる店。ポイントの付与に時間がかかり、現場が回らなくなる
- ポイント自体の目的が曖昧で、ゴール特典を決められない。仕組みより先に「何のためのポイントか」を決める
- ポイントを個人情報(氏名・電話番号など)と結びつけて管理したい。LINE上の表示名での管理は、本人確認の代わりにはならない
特に最後の項目について、個人情報の扱いは各店の方針と関係する規約を確認してください。この記事では判断しません。
私の見立て3点とまとめ
- 最初のつまずきは機能ではなく「持ち点の引き継ぎ」です。切替日と紙の受付終了日を先に決めると、あとが楽になります
- ショップカードとエルメのポイントカードは、できることが似ていて仕組みが違います。リッチメニューの枚数に余裕がないなら、まずショップカードで始めるのが現実的です
- 紙を全部やめる必要はありません。LINEが使えない人のための逃げ道を残した運用のほうが、長く続きます
確認が必要な点をまとめます。ショップカードのプラン条件、QRコードやカードの作成上限、エルメのポイント用メニューの必要枚数、紙の持ち点を移すための公式の手順は、公式ページで確認できませんでした。契約や公開の前に、公式ページや問い合わせで確かめてください。
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