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車検・点検の案内を電話とハガキで回している整備工場へ|日付項目と2通のステップ配信で「そろそろ」を仕組みにする手順

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三月と九月、年度の変わり目の前になると、受付のホワイトボードに「車検満了日が近いお客様」の一覧が増えていきます。担当者が一件ずつ電話をかけ、つながらなければハガキを出し、ハガキを出したかどうかは別のノートにチェックを入れる。忙しい週には、満了日を過ぎてから「あ、あの方に連絡していなかった」と気づく。この記事は、そうした車検・点検の案内を、LINE公式アカウントとエルメの機能でどこまで仕組みにできるかを、整備工場やカーショップ向けにまとめたものです。

先に結論を書くと、LINEに任せられるのは「いつ案内するかの合図づくり」と「案内文を送る作業」までです。入庫の可否や見積もりの判断は人が行います。その境目を決めておくと、案内の抜けだけが確実に減ります。

車検・点検の案内が抜けるのは、連絡の手間ではなく「合図」がないから

案内の抜けは、担当者の努力不足というより、「誰に、いつ、どの文面で」を決める合図が人の記憶と紙のノートに分かれていることから起きます。原因は大きく三つに切り分けられます。どれが自分の工場に当てはまるかで、組む仕組みが変わります。

この記事の流れ1車検・点検の案内が抜けるのは、連絡の手間ではなく「合図」がないから2LINEで解ける部分と、人が持つべき部分3組み方の手順:「満了日」ではなく「案内する日」を日付項目に入れる4どの仕組みを使うか:台帳の持ち方で決める判断基準と運用ルール5活用例(架空の設計例)6LINEに向かないケースと、確認が必要な点7私の見立て3点とまとめ
図:この記事の流れ
原因見分け方最初の一手
満了日の一覧はあるが、案内日の一覧がない台帳には満了日があるのに、「いつ連絡するか」は担当者の頭の中にある台帳に「案内する日」の列を足す。ここが後の日付項目になる
案内の手段が電話とハガキで、連絡済みの記録が散らばるお客様から「ハガキは見ていない」と言われ、送ったかどうかを探すことがある連絡した手段と日付を1か所に残す。LINEならタグやチャット履歴に残る
案内のあとの返事が止まる案内は出したが、予約するか迷っているお客様のその後が追えない返事の有無で次の動きを分ける(返信があれば人が対応、なければ一度だけ再案内)
点検(半年・1年)と車検の区別があいまいお客様ごとに次に来る時期が違うのに、案内文が全員同じ案内の種類をタグか友だち情報で分けておく
車検・点検の案内が抜けるのは、連絡の手間ではなく「合図」がないから表の見出し:原因満了日の一覧はあるが、案内日の一覧がない案内の手段が電話とハガキで、連絡済みの記録が散らばる案内のあとの返事が止まる点検(半年・1年)と車検の区別があいまい
図:車検・点検の案内が抜けるのは、連絡の手間ではなく「合図」がないから

四つ目に当てはまる工場は意外と多く、案内の文面を一本にまとめたことで、かえって「自分には関係ない」と読まれてしまうことがあります。案内を作る前に、お客様を「車検の時期が近い人」「点検の時期が近い人」「どちらでもない人」の三つに分けるところから始めるのが安全です。

LINEで解ける部分と、人が持つべき部分

この悩みのうち、LINEの機能で解ける部分と、そうでない部分を最初に分けておきます。

場面LINEで任せられるか理由・補足
案内する日が来たら、対象のお客様に案内文を送る任せられる友だち情報の日付項目と、ステップ配信またはアクション実行の組み合わせで作れる
案内に返事がないお客様へ一度だけ再案内する任せられるステップ配信の2通目に置く。返信があった時点で停止するアクションも用意できる
お客様がチャットで入庫日を相談してくる人が対応日程は工場の空き状況と作業内容で決まるため、1:1チャットで担当者が返す
見積もり金額・部品交換の要否の説明人が対応車両の状態を見ないと言えない。LINEでは「点検のうえご案内します」にとどめる
満了日を過ぎてしまった車両の扱い人が対応走行できるかどうかを含めた個別の判断になるため、電話や対面が適切

組み方の手順:「満了日」ではなく「案内する日」を日付項目に入れる

ここがこの記事でいちばん伝えたい設計の考え方です。友だち情報には、年月日の形で日付を登録できる「日付項目」があります。公式のマニュアルでは、日付項目には「月日」と「年月日」の2種類があり、「月日」は毎年その日に、「年月日」は一度だけアクションが動くと説明されています。ここで、満了日そのものではなく、「案内を送る日」を登録しておけば、日付項目の動く日がそのまま案内日になります。満了日の何日前に動かすかを機能側で指定できるかどうかは、確認できていません。そのため、案内日を人が計算して入れる運用にしておくと、機能の細かい仕様に左右されずに済みます。

手順1:項目を三つ作る

  • 「車検満了日」:年月日の日付項目。台帳との突き合わせ用で、アクションは設定しない
  • 「車検案内日」:年月日の日付項目。満了日の約2か月前など、工場の基準で決めた日を入れる。ここにアクションを設定する
  • 「次回点検の種類」:選択肢(例:6か月点検/12か月点検/車検/未定)。案内文を出し分けるための印

友だち情報管理は、左メニューのデータ管理から新規作成し、管理名とフォルダを決めて、情報タイプを選ぶ流れです。管理名はお客様には見えません。「車検案内日(社内用)」のように、スタッフが見て意味が分かる名前にします。

手順2:案内日にアクションを動かす

「車検案内日」の日付項目のアクション設定で、案内日が来たら「車検案内」というタグを付け、同時にステップ配信を開始するようにします。ステップ配信は作っただけでは配信されず、タグ管理や自動応答などのアクションから呼び出す設定が必要です。この設定を忘れると、案内日が来ても何も届きません。最初のテストで最も多いつまずきなので、チェックリスト(後述)に入れておきます。

手順3:ステップ配信を二通だけにする

  1. 1通目(ステップ開始直後):車検が近いことと、予約の案内。入庫日の相談は返信かフォームで受ける
  2. 2通目:日時を指定して、約1週間後の同じ時間帯に一度だけ。返事のない人にだけ再度の案内をする

経過時間での指定は72時間以内までなので、1週間後は日時指定を使います。返信があった人に2通目が届かないよう、返信やフォーム回答をきっかけにステップを停止するアクションを設定します。これは公式マニュアルでも使い方として紹介されています。三通目以降は、案内の回数が増えるとお客様にとって「しつこい」と感じられやすいため、足さないことをおすすめします。

どの仕組みを使うか:台帳の持ち方で決める判断基準と運用ルール

日付項目で案内日を動かす方法と、アクションスケジュールで定期的に動かす方法は、向いている工場の状況が違います。アクションスケジュールは、公式マニュアルでは有料プラン限定の機能と案内されています(取得日2026-10-09、対象プランの詳細は契約前に公式で確認を)。条件分岐や定期実行の全体像は、エルメの条件分岐とアクションスケジュールでできること|無料では使えない機能の見極め方にも整理しています。

工場の状況向いている仕組み理由
車検満了日がお客様ごとにばらばらで、数がそれほど多くない日付項目に案内日を入れる(個別に動く)お客様ごとの日付で動き、月ごとの一括操作が要らない
毎月第1営業日に「今月車検のお客様」をまとめて案内したいアクションスケジュール(有料)でタグの付く人に定期送信月次の締め作業が決まっている工場向き。無料プランでは使えない
お客様が来店時にLINEを登録することが多い来店時に台帳と友だち情報を同時に入力する運用登録の時点で案内日を入れないと、あとから抜ける
LINEの友だちが少なく、電話・ハガキが主流まず一部のお客様だけで試し、ハガキは併用全員をLINEに移すと、見ていない人に届かないリスクが出る

そのまま使える運用ルール案

  • 台帳の「案内日」は、満了日の入力と同じ日に必ず入れる(満了日だけ入れて終わりにしない)
  • 案内日の入力は、入庫の受付担当が行い、確認は別のスタッフが月末に一覧で見る
  • 案内文は、車検・12か月点検・6か月点検の3種類だけ用意し、増やさない
  • 返信があったら、その日のうちに担当者が1:1チャットで返す。自動応答に任せない
  • LINEで連絡がつかなかったお客様は、台帳に「LINE未読」と書き、電話に切り替える
  • 案内文の数字(法定費用・割引)は、変更があった月に必ず見直す
そのまま使える運用ルール案台帳の「案内日」は、満了日の入力と同じ日に必ず入れる(満了日だけ入れて終わりにしない)案内日の入力は、入庫の受付担当が行い、確認は別のスタッフが月末に一覧で見る案内文は、車検・12か月点検・6か月点検の3種類だけ用意し、増やさない返信があったら、その日のうちに担当者が1:1チャットで返すLINEで連絡がつかなかったお客様は、台帳に「LINE未読」と書き、電話に切り替える案内文の数字(法定費用・割引)は、変更があった月に必ず見直す
図:そのまま使える運用ルール案

お客様の車両番号や車検証の内容など、個人情報にあたる情報をLINEにどこまで載せるかは、各社の方針と規約で決めてください。この記事では、案内日と点検の種類だけをLINE側に持つ最小限の設計にしています。

公開前のチェックリスト

  • 自分のLINEを友だち登録したテスト用の車両を作り、案内日を「今日」で入れて動かしたか
  • ステップ配信を開始するアクションを設定したか(作っただけでは届かない)
  • 返信があったときにステップが止まるか
  • 案内文のリンク先(予約フォームなど)が開くか
  • 日付項目の「年月日」と「月日」を取り違えていないか(毎年動かすのか、一度だけか)

活用例(架空の設計例)

以下は実例ではなく、設計の考え方を示すための架空の例です。成果の数字はありません。

従業員5名、受付担当1名の整備工場を想定します。車検は年間で数百台、そのうち半数が常連のお客様です。台帳は紙とスプレッドシートの併用で、案内は電話とハガキでした。これを次の流れに変えるとします。

  • 来店時、受付が友だち登録を案内し、台帳の入力と同時に「車検満了日」「車検案内日(満了日の約2か月前)」を友だち情報に入れる
  • 案内日の朝、タグ「車検案内」が付き、1通目が届く。内容は満了日、予約の方法(フォーム、または返信)、「見積もりは車両を拝見してご案内します」の一文
  • 1週間後の同じ時間帯に、返信のない人だけ2通目。「お電話でもお受けします」を添える
  • 返信やフォーム回答があれば、ステップは停止し、受付が1:1チャットで日程を確認する
  • 満了日の1か月前になっても連絡がない場合のみ、受付が電話をかける

この例のポイントは、LINEの役割を「最初の声かけと再声かけ」に絞り、日程の相談と見積もりは人に戻していることです。電話をかける対象が「LINEで反応のない人だけ」になるので、電話の本数は減る見込みですが、どれだけ減るかは工場ごとに違うため、数字は示していません。

LINEに向かないケースと、確認が必要な点

電話や対面のほうがよいケース

  • 満了日を過ぎている、または過ぎそうで、車検切れの状態での走行に関わる話:道路運送車両法に関わる判断になり、個別の確認が必要です。文字の自動配信で済ませない
  • 事故車・長期未入庫など、車両の状態が分からないとき:見積もりは現車確認が前提で、チャットでの概算は誤解のもとになる
  • 高齢のお客様でLINEを使い慣れていない場合:無理に移さず、ハガキや電話を残す
  • リコールなど安全に関わる通知:自動配信の遅れが許されないため、個別連絡の手順を別に持つ

公式で確認できなかった点

確認が必要な点現状対応
日付項目で「満了日の○日前」に動かす指定公式マニュアルでは、登録した日付を基準に動かす説明までを確認。日数のずらし指定は確認できなかった案内日を人が計算して入れる運用にする
日付項目・友だち情報のアクション設定の対象プラン公式で確認できなかった契約前に公式へ問い合わせる
友だち情報のCSV入出力今回確認したページに記載がなかった台帳の一括取り込みを考える場合は、公式のよくある質問を確認
私の見立て3点とまとめ1案内の抜けは「通知を増やす」より、「案内日を台帳に持つ」ことで減る2LINEの役割は声かけと再声かけまで3全員をLINEに移そうとせず、電話・ハガキとの併用期間を長めに取る
図:私の見立て3点とまとめ

私の見立て3点とまとめ

  • 案内の抜けは「通知を増やす」より、「案内日を台帳に持つ」ことで減る。機能より先に台帳の列を直すほうが効く
  • LINEの役割は声かけと再声かけまで。入庫日と見積もりの判断は人に戻す設計のほうが、お客様にも現場にも安全
  • 全員をLINEに移そうとせず、電話・ハガキとの併用期間を長めに取る。三か月は併用して様子を見ることをおすすめします

車検・点検の案内は、仕組みにしやすい連絡です。台帳に案内日を入れ、友だち情報の日付項目で合図を作り、ステップ配信は二通までにする。この三つを守るだけで、満了日を過ぎてから気づく失敗は減らせます。整備工場全体のLINE連絡(入庫予約・作業完了の連絡)を整えたい場合は、自動車整備工場・カーショップのLINE連絡を整える|車検の時期案内・入庫予約・作業完了の連絡も参考にしてください。更新時期のある会員・回数券の考え方は、会員・回数券の更新案内を出し忘れる|期限の持たせ方とステップ配信・タグ・友だち情報の使い分けで別の角度から整理しています。

構築代行のご案内(30万円〜・税別)

「台帳の項目からLINEの設計に落とし込む時間がない」「自社の車検・点検の流れに合わせて組んでほしい」という場合には、構築代行を承っています。費用は30万円〜(税別)で、内容は工場の台帳の持ち方や案内の流れに合わせて見積もります。詳細は構築代行のご案内ページをご覧ください。