※この記事は広告(アフィリエイトリンク)を含みます。文例はすべて筆者の作例で、実在の会社やお客様のやりとりではありません。機能の記述は2026-10-09時点の公式マニュアルを確認した範囲です。
見積書を渡した翌日から、担当者の頭の隅に小さな石が置かれます。「あのお宅、どうなっただろう」。電話をかければ急かしているようで気が引ける。かといって待ち続ければ、見積書は書類の山に埋もれていきます。リフォームや工務店では、この「提示したあとの待ち」が、案件の中でもっとも言葉を選ぶ場面だと感じます。
この記事は、見積を提示したあとの連絡を7つの場面に分け、押しつけない文例と、エルメ(L Message)での送り方をまとめました。見積依頼への最初の返事は 見積依頼への初回返信の文例7つ|制作・工務店・リフォーム向けの言い回しと使いどころ、資料を渡す瞬間の一言は 資料送付時の添えメッセージの文例7つ|工務店・リフォーム向けの言い回しと使いどころ で扱っているので、ここでは「見積書を渡したあと」だけに絞ります。工事の内容や金額、契約の条件に関わる法的な判断はしません。
見積を渡したあとの連絡が、この業種で難しい理由
「見積のフォロー」は多くの業種にありますが、工務店・リフォームには、他業種の文面を持ってきても合わない事情があります。
- 金額が大きく、決めるまでが長い。数日で返事が来る方もいれば、数か月かかる方もいます。短い間隔の催促は、検討の邪魔になります。
- 見積の中身が、お客様に読みにくい。「諸経費」「養生・廃材処分」「仮設」といった項目は、工事の内容が見えず、どこまで含まれるのかが分かりにくいものです。質問しづらくて止まっている人が少なくありません。
- 決める人が一人とは限らない。ご家族や、場合によっては管理組合・オーナーの了承が要ります。担当者の連絡先が見えない相手に、担当者の側から押しても動きません。
- 金額は、開けてみないと確定しない部分がある。下地や配管は、解体してはじめて分かることがあります。「この金額で必ず収まる」という言い方は避け、変動する可能性は別に伝えます。
- 電話は断りにくく、LINEは断りやすい。断る自由が見える連絡のほうが、結果として相談が戻りやすいと考えます(これは私の見立てです)。
どの形で送る文例か|1:1、送信予約、ステップ配信の分け方
エルメのテンプレートは、1:1チャット、一斉配信、ステップ配信、自動応答、フォームのアクションで使えると公式マニュアルに書かれています。見積後のフォローは相手ごとに状況が違うため、基本は1:1チャットです。文例のうち「最初の一通」だけは、ステップ配信に載せられます。
| 文例 | 相手の状況 | 送る形 | 機能の補足 |
|---|---|---|---|
| 文例1 | 提示から数日、反応がない(初めて) | ステップ配信(タグで開始)、または1:1 | 「見積提示済み」のタグを付けた日を起点に、数日後の指定時刻に届ける |
| 文例2 | 項目の意味で止まっている | 1:1チャット | 見積書のPDFや補足図も1:1から送れる |
| 文例3 | 他社と比較中と聞いた | 1:1チャット | 一覧を1枚の資料にして添える |
| 文例4 | 予算を超えたと言われた | 1:1チャット | 電話の約束をしてから送る |
| 文例5 | 家族で相談中 | 1:1チャット | 転送しやすい資料を添える |
| 文例6 | 有効期限が近い | 1:1チャットの送信予約 | 配信時刻より前なら取り消せる |
| 文例7 | 長く返事がない(締めの一通) | 1:1チャット | 送信後に、案件のタグを切り替える |
ステップ配信を使う場合の注意があります。ステップ配信は「作成しただけでは配信されない」仕組みで、開始はタグ管理などのエルメアクションから行います。また、停止もエルメアクションの設定のひとつです。相手から返信が来たら、担当者が1:1チャットの右パネルでステップ配信を停止する運用にしておかないと、返事をくれた相手に定型の催促が届きます。これは、押しつけない連絡という趣旨と真逆になるので、最初に決めておく点です。
見積提示後のフォロー文例7つ
以下はすべて自作の作例です。【】の部分を自社の内容に差し替えてください。会社名・担当者名・金額・日付は仮置きです。
文例1 見積を渡して4日、反応がない最初の一通
この文面の狙い:初めてお見積りを出した相手に、「読んだか」を聞くのではなく「質問があれば受けます」と伝える。急かさず、返事の方法だけを渡す。
【お客様名】様
先日はお時間をいただき、ありがとうございました。【4日前の日付】にお渡しした【浴室・洗面所の改修】のお見積書は、ご覧いただけましたでしょうか。
読んでみて分かりにくい項目や、気になる点がありましたら、このトークに一言いただければお答えします。お急ぎではありませんので、ご都合のよいときで大丈夫です。
【会社名】 【担当者名】
送る前の確認:見積書を渡したのが対面か、メールか。対面なら「お持ち帰りいただいた」と書けるが、メールなら届いているかを先に確かめる。
- 使いどころ:提示から3〜4営業日後。ステップ配信に載せるなら、この一通だけにする。
- 避けたい言い方:「ご検討状況はいかがでしょうか」「ご決断はお早めに」。状況の報告を求める言い方は、答えたくない相手を黙らせる。
- 差し替える箇所:提示日、工事名、担当者名。
文例2 見積書の「諸経費」「廃材処分」で止まっているように見えるとき
この文面の狙い:質問しにくい項目を、こちらから先に説明する形で、尋ねる手間をなくす。「分からないのは相手のせいではない」と伝える。
【お客様名】様
お渡ししたお見積書の中で、【養生・廃材処分費】のような項目は、工事の中身が見えにくいものです。
よろしければ、この項目が何に当たるのかを、図を付けて別にお送りします。次回の【打ち合わせ日】にお話しすることもできます。どちらがよいか、お知らせください。
金額そのものは、ご不明な点がなければこのままで進められます。
送る前の確認:説明する項目が、見積書の項目名と一致しているか。金額の内訳を自社で言い換えて、別の数字を作っていないか。
- 使いどころ:見積書の項目で「何も質問が来ない」のに、返信もない相手。
- 避けたい言い方:「ご不明な点は、ございませんか」だけで終える。何が不明かを答えるのは相手の負担になる。
- 差し替える箇所:項目名、図の資料名、次の打ち合わせ日。
文例3 「他の会社の見積も取っています」と聞いたとき
この文面の狙い:比べられることを前提に、同じ条件でそろえるための材料を渡す。引き止めではなく、判断の手助けに徹する。
【お客様名】様
他の会社からもお見積りを取られているとのこと、もちろんだと思います。
お見積りを比べるときは、金額のほかに「含まれているもの/含まれていないもの」をそろえて見るのが目安になります。当社のお見積りの範囲を、1枚にまとめました。【PDF】
範囲の違いが分かりにくいときは、お手元の見積書を見ながら一緒に確認することもできます。
送る前の確認:他社を批判する言葉が入っていないか。範囲の一覧に、実際の見積書との食い違いがないか。
- 使いどころ:相談の席で比較中だと聞いたとき。比べ方を聞かれたとき。
- 避けたい言い方:「他社より安くできます」「今決めていただければ」。根拠のない価格訴求と、決断を迫る言い方は避ける。
- 差し替える箇所:資料名、含まれる範囲の項目。
文例4 「予算を少し超えている」と言われたとき
この文面の狙い:値引きを約束せず、「変えられる範囲」と「変えにくい範囲」に分ける作業を申し出る。
【お客様名】様
ご予算を超えているとのこと、承知しました。
金額だけを下げるのではなく、【浴槽のグレード】【壁・床の仕上げの範囲】など、変えられるところと、変えると暮らしに影響の出るところを分けて整理できます。
【2パターン】を作り直して、【◯日】までにお送りしてよろしいでしょうか。現地の状況によっては、金額が前後する場合があることも、あわせてお伝えします。
送る前の確認:「できるだけ」「必ず」など、金額を保証する言葉を使っていないか。電話などで一度話した後に送っているか。
- 使いどころ:予算の上限が口頭で出た直後。
- 避けたい言い方:「なんとか頑張ります」「値引きします」。金額を約束するのは、社内で決まってから。
- 差し替える箇所:変えられる項目、パターン数、送る日。
文例5 ご家族で相談中と聞いたとき
この文面の狙い:決める人が別にいるとき、見積書だけでは伝わらないことを補う。担当者の説明を、転送できる形にする。
【お客様名】様
ご家族でご相談中とのこと、ありがとうございます。
お見積書だけだと工事の流れが伝わりにくいので、【工事の流れと、工事中の生活への影響】を1枚にした資料をお付けします。【ご家族の呼び方】にも、そのままお見せください。
気になる点が出たら、このトークに書いていただければ、まとめてお答えします。ご家族の方との打ち合わせの場に、私が伺うこともできます。
送る前の確認:資料に個人名や住所の入ったものを添えていないか。転送されても困らない内容か。
- 使いどころ:相談の席に、決める人が同席していなかったとき。
- 避けたい言い方:「ご主人(奥様)は、いかがでしたか」。相手の家庭の内情を探るような聞き方。
- 差し替える箇所:資料名、ご家族の呼び方、同席の可否。
文例6 見積書の有効期限が近づいたとき
この文面の狙い:期限を知らせつつ、不安をあおらない。延長できるかどうかは、会社の決めに沿って伝える。
【お客様名】様
お渡ししたお見積書の有効期限は、書面にある通り【日付】です。
期限を過ぎた場合は、【資材の価格や納期】を確認し直してから、お見積りを作り直します。ご検討の途中でも問題ありません。
期限の延長が必要なときは、お知らせください。【担当者名】
送る前の確認:有効期限の日付が、見積書の記載と一致しているか。延長の可否を、社内で決めてあるか。
- 使いどころ:期限の1〜2週間前。送信予約で、前もって設定しておく。
- 避けたい言い方:「期限を過ぎると値上がりします」。根拠を示せない断定と、損をするかのような言い方。
- 差し替える箇所:期限の日付、確認し直す項目。
文例7 長く返事がないときの、締めの一通
この文面の狙い:相手に負担をかけずに案件を一度区切り、戻ってきやすい道を残す。
【お客様名】様
しばらくご連絡がないため、今回のお見積りは、いったん区切りとさせていただきます。
お見積書の内容は【◯か月】保管しています。再開されるときは、このトークに「見積の件」とだけお送りください。現地の状況を確認し直して、ご案内します。
お返事は不要です。ご縁があれば、また声をかけてください。
送る前の確認:見積書の保管の期間を、実際に守れるか。「返事は不要」と書いた後に、催促を続けないか。
- 使いどころ:提示から2〜3か月、何度か連絡して反応がないとき。
- 避けたい言い方:「最後のご案内です」「再度のご連絡はいたしません」といった脅すような言い方。
- 差し替える箇所:保管期間、再開の方法。
送りすぎないための運用ルール|相手のサインで送る・送らないを決める
押しつけにならないかどうかは、文面より「送る頻度」と「止め方」で決まります。次の表は、相手のサインで判断する目安です(私の作例のルールで、LINEの公式基準ではありません)。
| 相手のサイン | 送る? | 理由 |
|---|---|---|
| 見積書は開いたようだが、質問が来ない | 1回だけ送る(文例1・2) | 質問しにくいだけの可能性があるため |
| 質問が来て、こちらが答えた | 待つ。追加で送らない | 答えたことで相手が考える番になっている |
| 「家族と相談します」と言われた | 1週間は送らない。その後に文例5 | 相談の時間が必要 |
| 「また連絡します」と言われた | 期限までは送らない(文例6を除く) | 相手が連絡する約束をしている |
| 3回送って返事がない | 文例7で区切る | これ以上は負担になる |
- 同じ案件への連絡は、見積提示から数えて3回まで。4回目は文例7で区切る。
- 間隔は「初回は3〜4営業日後、2回目以降は1〜2週間おき」を目安にする。
- 相手から返信が来たら、その場でステップ配信を止める。
- 金額が動く話は、LINEの前に電話か対面で話す。
- 送った日、文例の番号、相手の反応を、台帳(案件の管理表)に書く。LINEは記録の代わりではない。
活用例(架空の設計例)|社員6名のリフォーム会社
以下は実在の会社の話ではなく、架空の設計例です。成果の数字は載せません。社員6名、営業担当2名のリフォーム会社が、浴室・洗面所の改修の見積を出したあとの連絡を整える、という想定です。
- 提示した日:営業担当が対面でお見積書を渡し、その場でLINEの友だち追加をお願いする。1:1チャットの右パネルで、タグ「見積提示済み」を付ける。このタグを起点に、ステップ配信(文例1)が4営業日後の朝10時に届くように組む。
- 返信があったら:担当者が1:1チャットで答え、右パネルのステップ配信を停止する。対応ステータスは「対応中」にし、案件の状況を台帳に書く。
- 比較中・予算超過:文例3・4は、担当者が電話で一度話してから、1:1チャットで資料を送る。
- 有効期限:期限の10日前に届くよう、1:1チャットの送信予約を、提示した日に設定しておく。
- 3回送って返事がない:営業会議で一覧を確認し、文例7を送ったあと、タグを「見送り」に切り替える。
向かないケースと、確認が必要な点
- 金額や仕様の大きな変更:文字だけで伝えると、金額の受け取り方にズレが出る。電話か対面で話し、結果を書面で渡す。
- 契約や解約の条件に関わる相談:書面の内容に沿って説明するのが前提で、LINEの文面で判断や約束をしない。法律に関わる判断は、各自で専門家や公的な窓口に確認する。
- お客様の不満・クレームが含まれる連絡:文面だけで返すと温度が伝わらない。まず電話をかけ、来訪して話を聞く。
- LINEを使わない相手:電話・書面を続ける。友だち追加をお願いし続けない。
公式のマニュアルを読んだ範囲では分からなかった点です。設定の画面や公式サポートで確認してください。
| 確認したいこと | 現時点で分かること | 進め方 |
|---|---|---|
| 1:1チャットから送れるPDFの容量 | PDFを送れることは確認。上限は記載を確認できなかった | 見積書の実ファイルで試す |
| 送信予約の件数や期間の上限、プランによる違い | 予約の手順は確認。上限の記載はなかった | 公式サポートに確認 |
| 相手の返信で、ステップ配信を自動停止できるか | 手動の停止は確認。返信を条件にした自動停止は確認できなかった | 担当者の手動停止を運用ルールにする |
| 見積書など個人情報を含むファイルの扱い | 公式に記載なし | 各社の個人情報の方針に従う |
私の見立て3点とまとめ
- 見立て1:見積後のフォローの一通目は、「返事」ではなく「質問できる状態」をつくる言葉がよいと考えます。
- 見立て2:自動化するのは一通目だけ。以降は人が相手の状況を見て書いたほうが、押しつけに見えません。
- 見立て3:止め方(3回まで、返信が来たら停止、最後は区切る)を先に決めると、担当者の気持ちも楽になります。
見積提示後のフォローは、「いつ」「どの言葉で」「いつやめるか」の3つを決めることが肝心です。文例1で質問の道を開き、文例2〜6で相手の状況に合わせ、文例7で区切る。見積書そのものの届け方に困っている場合は 見積書をメールで送ったのに「届いていない」と言われる|迷惑メール行きを前提にした、LINEでの受け渡しと確認の手順 も参考になります。
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